09/29/06

刑の執行4と権力の強弱(民衆の同意)2(刑事訴訟法61)

話しが大分それましたが、09/25/06「刑の執行3と権力の強弱(民衆の同意)」の続きです。
昔は、民意・・すなわち関係者・一族の了承なしに刑罰の実行が不可能でしたし、所払いなどは、上記コラムで書いたように、被告人自身の納得がないと執行(と言えるかな?)の実効性さえ確保出来なかったのです。
それでも、こうした追放に頼らざるを得なかった政権の弱さが際立つのです。
「子連れ狼」の漫画を見ると、拝が江戸に戻らないと言う誓約(があったのか、あるいは柳生が勝手に決めた条件だったのか漫画では良く分かりませんが・・)を破って戻って来たところで、柳生一族と死闘を繰り広げることになるのです。
死刑判決も衆人環視の下で執行されるのですから、それだけに、正統性の裏づけが常に必要であったでしょう。
衆人環視の竹矢来の下で処刑される、あるいは獄門晒し首などもひどいようですが、処刑者にとっても両刃の剣だったのです。
その処刑理由が人道的にひどいものであった場合には、関係者・1族の怨嗟を買い、政権の弱体化要因になりますので、(キリストの処刑の姿が・・十字架が未だに描かれるのを、想起してもいいでしょう。)密室裡で、いつの間にか処刑してしまう今の方が、非民主的です。
09/24/06「権力の強弱(法輪功の場合2」までのコラムで法輪功の例を紹介しましたが、ヤミから闇で処刑されてしまっていることが、政府提供の臓器手術例の増加によって、漸く具体的に分かってきたと言う程度ですから、民衆の支持など何もいらないのが、現在国家の本質です。
現在では、国家権力が強大ですから、刑の執行は被告人の同意や誓約を(連座制で一族の誓約を取ることも)必要としません。
検察官は、有罪判決が確定すれば、473条に基づき執行指揮書と言うものを書いて、これを関係者に渡し、一方的に執行するだけです。

刑事訴訟法
第471条 裁判は、この法律に特別の定のある場合を除いては、確定した後これを執行する。
 
第472条 裁判の執行は、その裁判をした裁判所に対応する検察庁の検察官がこれを指揮する。但し、第70条第1項但書の場合、第108条第1項但書の場合その他その性質上裁判所又は裁判官が指揮すべき場合は、この限りでない。
2 上訴の裁判又は上訴の取下により下級の裁判所の裁判を執行する場合には、上訴裁判所に対応する検察庁の検察官がこれを指揮する。但し、訴訟記録が下級の裁判所又はその裁判所に対応する検察庁に在るときは、その裁判所に対応する検察庁の検察官が、これを指揮する。
 
第473条 裁判の執行の指揮は、書面でこれをし、これに裁判書又は裁判を記載した調書の謄本又は抄本を添えなければならない。
但し、刑の執行を指揮する場合を除いては、裁判書の原本、謄本若しくは抄本又は裁判を記載した調書の謄本若しくは抄本に認印して、これをすることができる。
 
第474条 2以上の主刑の執行は、罰金及び科料を除いては、その重いものを先にする。但し、検察官は、重い刑の執行を停止して、他の刑の執行をさせることができる。
 
第475条 死刑の執行は、法務大臣の命令による。
2 前項の命令は、判決確定の日から6箇月以内にこれをしなければならない。但し、上訴権回復若しくは再審の請求、非常上告又は恩赦の出願若しくは申出がされその手続が終了するまでの期間及び共同被告人であつた者に対する判決が確定するまでの期間は、これをその期間に算入しない。
 
第476条 法務大臣が死刑の執行を命じたときは、5日以内にその執行をしなければならない。



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