09/20/06
現在での未決勾留の必要性(自白獲得3) (面従腹背)
裁判官や検察官がアメリカ法から押し付けられた証拠法則や、勾留・保釈ルールを運用で虚仮(コケ)にしているのは、極東軍事裁判に対する日本の支配層の対応に似ています。
極東軍事裁判は、当時の支配層の軍国思想を断罪したのですから、我が国支配層は負けた以上は仕方なくこれを公式には受け入れたのですが、当時の支配層(・・すなわち軍国主義者です)にとっては納得出来ない人が多かったのは当然です。
その支配層の遺鉢を継ぐ自民党政治家にとっては、人間(党員)が入れ替わっても、裁判官のDNAで説明したように、先輩から以心伝心で無念さが伝わっていきますので、彼らも(安部さんのような若手も含めて)本音で納得していないのですから、いつまでも公式参拝などの蒸し返しが起こるのです。
これと同様に、明治維新以降近代法治国家にしなければ、条約改正も出来ないことから、納得出来ないところがあっても、兎も角も、近代化の体裁を整えるために刑事訴訟法も整備し、それでも足りなかった点は、戦後アメリカの言うとおりの刑事訴訟法に変えました。
治罪法から旧々刑事訴訟法、旧刑事訴訟法、現行刑事訴訟法への流れについては、07/30/06
「明治以降の刑事関係法の歴史10(旧々刑事訴訟法」前後で連載してきました。
しかし、極東軍事裁判を納得しないが、表向き受け入れざるを得なかったのと同様に、裁判所、検察官等実務家も、アメリカの言うとおり自白や勾留、保釈ルールを受け入れ、これが現行刑事訴訟法や憲法原理になったものの、内心ではみんなで、アメリカの言うとおりの自白法則、勾留・保釈法則では
「そんなことをいっても、客観的証拠なんて、ある訳がない」
「そのまま運用したら、みんな無罪になってしまい、警察がやる気無くすだろう」
矢張り、
「自白に頼らざるをえないだろう」
と言う思い込みのまま、現行刑事訴訟法が出来たのでしょう。
いわゆる面従腹背の典型ですが、(これが貿易面で現れたのが、非関税障壁と言うものです)これを馬鹿の一つ覚えのように、法律(アメリカさんの言うとおり)「実践しろ」「憲法違反だ」と言う弁護士は、「頭が弱いのじゃないか?」と言うのが彼らの言い分でしょうか?
そして一般国民の方は、江戸時代以来の刑の先取りの必要性を物語などで洗脳されているので、何か大事件が起きると勾留決定を批判するどころか、
「そんな悪い奴は早く逮捕してくれ」
と言う姿勢です。
犯罪があるときに必要なのは、迅速な「検挙」と「公正な裁判」であって、裁判中の身柄拘束では有りません。
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