09/17/06
刑務所機能の変化と純化の必要性
刑の軽重を統計化するには、事例の具体的分析が必要でしょうから、時間がかかるので、統計にはなっていないでしょうから、重罰化傾向は私の現場感覚です。
ただ概略で統計化するつもりならば、事件毎の具体的内容を問題にしないで罪種別に宣告された刑期・・懲役10年以上年間何人、12年以上何人、15年と細かく分けて人数を経年的に数式化すれば、結果としての重罰化傾向が簡単に出るでしょう。
ただ、つい最近被告人と面会したときに話をしていたら、(ヤクザ者で出て来たばかりです)入れ物としての刑務所は空いているようですが、中では、仕事がなくて困っていると話していました。
最近では、刑務所で仕事の時間になっても仕事がなくて、今まで1時間でやる仕事を例えば2〜3時間かけてゆっくりやらされるようなことが続いていると言うのです。
これも楽なようでいて、結構つらい話です。矢張り人間には、歩くペースト同じで、一定のペースがあるのですから、あえて仕事をゆっくりやれと言われても困りますよ!
あるいは、1〜2時間働いたら、後はすることがないなどもあるようです。
箱もの行政と同じで、バブル崩壊後の景気対策で刑務所の建物ばかり一杯作ったものの、美術館や音楽ホールと同じで客が来ないのです。
そこで、重罰化の大合唱ですが、美術館や博物館と違って強制的に客寄せできるところが強みと言う訳です。
しかし、上記のように、最近の服役経験者によると、せっかく刑の長期化で収容人員を増やしても、服役者の仕事がないと言う始末らしいです。
仕事ばかりは、民間に仕事を持ってこいと強制できませんから、そこで行き詰まっているらしいのです。
そこで、刑務官もすることがなくなって、名古屋刑務所の事件のように内部でのいじめ・・虐待が常態化してきたのでしょう。
いじめなどは、本来の仕事のないところで、起こりやすいのです。
名古屋刑務所での虐待は、いじめの変形ではないかと言う視点で、10/27/04「刑罰の目的3(貧困と犯罪)刑法18」で書いています。
最近の犯罪の傾向は、犯罪者が増えたと言うよりは、同じ人が何回も犯す問題ですから、刑務所の方は(行刑責任者・・刑事政策専門家)、重罰化で客(収容者)を増やすよりも、服役作業の質の変化・・教育の効果が上がるようなプログラムの研究をする必要があるでしょう。
あるいは、行刑責任者、学者は、服役による教育の効果について、既に匙を投げていて、兎も角社会から少しでも長く隔離するしかないと言う結論になっているのでしょうか?
精神病院が、これといった治療をせずに何となく患者を入院させておくだけでは困るように、刑務所ももっと工夫・努力してほしいものです。
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