09/15/06

四足(よつあし)動物の肉食禁止と仏教1

今日はちょっと話が飛びますが、ブタ箱が普通に存在するようになった経緯の話です。
わが国では、明治維新以降肉食解禁になりましたが、これは法律の改正によるのではなく、習俗の変更によるものです。
ところで、日本の周りの国は、みんな動物どころか身の回りにいる犬猫まで食べる習俗なのに、わが国に限っては、四足(よつあし)動物全般を食べるのが、何故習俗としてタブーになったのか不思議です。
日本は、仏教徒の国だから「不殺生」の戒律のせいだと思っている方が多いでしょうが、それとは関係がないでしょう。
魚を食べる僧侶は、生臭坊主と言われますが、僧侶以外の一般人は、魚を毎日のように食べて、「殺生」していたのですから
        「四足(よつあし)動物だけ駄目だ」
と言うのは、別の理由があった筈です。
実際、我が国には、中国や朝鮮経由で仏教が入ったのですが、中国や朝鮮半島で仏教が盛んになったからと言って、その当時から豚や犬猫をを食べなくなった話を聞きません。
韓国では、先年のサッカー世界大会を期して、恥かしいからと言う理由で、猫を食べるのをやっと禁止した程度です。
それぞれの宗教でのタブーには、それぞれの立地した気候風土による条件が作用していることが多いものです。
たとえば、イスラム教のブタ食の禁止は、当時の食肉処理技術及び調理技術から言って、食中毒防止が目的だったでしょう。
日本での魚貝類以外の肉食禁止のタブーは、仏教の戒律によるものではなく、日本列島特有の気候風土・・・そこから生まれた民族性によるのではないでしょうか?
隣の朝鮮半島や中国では、ご存知のように昔から犬や猫まで食べる習慣の民族だったことは上記のとおりですが、そこへ、ありがたい仏教が入ったからといっていきなり、犬猫やブタなどを食べない訳にはいかなかったでしょう。
牧畜放牧のチベットは、今でも熱心な仏教国ですが、だからと言ってヤギや羊を食べない訳にはいかなかったでしょう。
荒涼としたチベット高原の景色を見れば分かるように、荒れた土地ですから、日本のように人間がそのまま食べられるような柔らかい草=野菜が大量にはできません。
結局は、胃の丈夫な羊やヤギに、ゴワゴワした草を食べさせて、人間の胃袋の代わりに反芻胃で消化させて、その結果できた肉や乳を人間が食するという間接法でしか生きていけない気候風土です。
その上、日本のように川がすくなく、海もないので、魚を蛋白源とするのには足りません。
このように、気候風土、環境次第で、蛋白源としてどの種類の肉食が許されるかどうかが決まってくるだけの話でしょう。



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