09/10/06
刑事関係法の歴史24(刑法66)司法警察の分離1
行政警察の話から、08/31/06「違警罪即決例5(旧刑法1)」さらには現行刑法成立史に大分逸れましたが、話しを行政警察・違警罪に戻しましょう。
現行刑法制定と同時に、違警罪部分を刑法からはずして内務省令16号の警察犯處罰令として衛生警察,交通警察,産業警察に関する規定が出来たようです。
現行刑法施行時の経過規定については、09/01/06「刑事関係法(実体法)の歴史18(旧刑法4)と刑法施行法2」のコラムで、違警罪部分を紹介しました。
まさに行政分野に関する警察法令で、これらに対する違反は警察署長限りで、違警罪として処罰できることになったのです。
そして
「行政警察予防ノ力及バズシテ、法律ニ背ク者アルトキ、其犯人ヲ探索逮捕スルハ、司法警察ノ職務トス」(4条)・・・・・行政警察規則(1875年太政官29号達)
として、司法警察は、行政警察の補充的性格で始まったのです。
ここで、司法警察という用語が出てきます。
(もっと前からあったかも知れませんが、私の知っているかぎりでは初めてという意味です。)
08/29/06「警察法2(司法警察と行政警察)」司法警察と言う聞きなれない言葉の意味を探るために、その対となっている行政警察の定義を見ている訳ですが、ここで始めて司法警察と言う言葉が出てくるのです。
このように警察にとっては、司法警察分野はついでに生まれて来たようなものであって、元々は行政警察が本来の仕事です。
権力者にとっては言うことのを聞かないものを、捕まえて処罰するのは当然と言う時代が長かったのです。
警察行政のうち違反者処罰手続が司法権として分離し、さらにその準備行為として捜索逮捕行為をする警察の職務を司法警察と言うのです。
今では裁判所と警察の分離などは、空気のように当然なものと思っている方が多いでしょうが、旧刑法の公布が1880(明治13)で、その後も刑法典論争があって、1908年の刑法成立以前までは、どう言う場合に処罰されるかを決める体系的な刑法典が機能していなかったのです。
現行刑法の冒頭に、明治13年の刑法は廃止すると言う文言がありますし、現刑法の出来るまで、旧刑法が有効に存在していたと言えるでしょうが、実際は反対論が強く、これに乗じて、いろんな単行法が出来てでうやむやになっていたのです。
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