09/07/06

保安処分10と心神喪失者等医療観察法5

何しろ、未だに統合失調症の本当の原因が分かっていないのですから、急性期・暴れたりしているときには、落ち着かせる薬を飲ませて様子を見たり、物理的に拘束するしかなく、兎も角対症療法が基本です。
こうしてみると精神病院の社会的機能としてみると、介護老人ホームと同じで、入院による家族の負担軽減化・・社会からの隔離が基本で、治療は気休め?と言うところでしょうか?
このように現在医学では、治療行為の有効性が、原因・結果として科学的に分かっていないのが一般的です。
それなのに、新しい法律が出来たからと言って、いきなり審判で治療の可能性を判断するなんてことは、できない相談ではないでしょうか?
結局、重大な事件起こしたことが分かっているので、そのまま社会に放り出すわけには行かない・・・と言う結論の重圧ばかりが、先に走ってしまいはしないかと言う心配です。
精神保健福祉法の「自傷他害のおそれ」の認定も、異常行動などに対して、周りが大騒ぎしている既成事実があって、その社会常識にお墨つきを与えるだけだから、機能しているのです。
いまだ嘗て、誰からの申し立てもないのに、医師固有の判断で、その辺にいる人を捕まえて、この人は危ないといって、「自傷他害の恐れ」の認定手続きに進んだ事例はないでしょう。
大方の人が見て、「こりゃあ、普通でない」と言う一定の限度を超えた人に対して、一応専門家の見立てによるお墨つきを求めているだけと言うことでしょう。
専門家は、専門家で、本当はよく分からないが、みんなが言っているのだから良いだろうと、背中を押されて、お墨つきを出す、言わばもたれあいの構図です。
あるいは、興奮して異常な行動をとっていると通報されているのに、「何も問題がない」と言う逆の判断をしたことがあるのでしょうか?
こう言う無責任体制が前提ですから、(1種の責任分散です)一旦落ち着いてしまった入院患者については、騒ぐ人(応援団)がいないので、退院したいと言えば、「もう少し様子見て・・・」などといいながら、何回か繰り返しているうちに退院させてしまうことになるのでしょう。
令状実務の問題点・殆どフリーパスの勾留決定の問題点などを、08/16/03「令状主義の限界(憲法25)」その他で繰り返し書いていますが、専門家と言っても、ほとんどは既成事実に流されることが多いのです。



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