09/05/06

保安処分7・・(心神喪失者等医療観察法3)

これからは、いろんなパターンの人間や動物の共存型社会が望ましいとしても、なお、隔離の必要な分野が残るかも知れません。
少し残るとすれば、未だに科学的に原因が分からない重篤な精神病者に対するものだけでしょうか?
統合失調症でも寛解に至るとか、安定的に推移する症例がある一方で、どうにもならずに人格破壊が進行して一生入院したままになる事例も多くあるようです。
思想信条人種、宗教差別など(危険思想の持ち主)に広げず、精神病者にだけ限定すれば仕方がないし、基本的人権の侵害にならないと言うことでしょうか?
しかし、元は怖い伝染病として隔離されていたライ病が、科学の進歩で伝染病でないことが後に分かったように、治療可能性のない重篤な精神病者とされていても、後に治療可能であったと分かる日が来るでしょう。
ライオンをオリに入れておかなくとも、牙を抜けばよかったのだと、後に気がつくようなものです。
前置きが長くなりましたが、現在の保安処分ではないかと疑われる(私一人疑っているのかも知れませんが、・・)心神喪失者等医療観察法運用の実態を以下に紹介しましょう。
04/28/06「精神病者の対策(心神喪失者医療観察法)2」の続きでもあります。
心神喪失者等医療観察法は、実質的な保安処分ではないかと言う疑問に入っていきましょう。
心神喪失等で刑事責任を問えない者に対し、この法律第42条では、一定の重大な犯罪を犯した人に対して、生活環境等を考慮して治療の必要性の有無を判断して、強制的に入院または通院させるシステムが創設されました。

心神喪失者等医療観察法
第 四十二条 裁判所は、第三十三条第一項の申立てがあった場合は、第三十七条第一項に規定する鑑定を基礎とし、かつ、同条第三項に規定する意見及び対象者の生活環境を考慮し、次の各号に掲げる区分に従い、当該各号に定める決定をしなければならない。
 一  対象行為を行った際の精神障害を改善し、これに伴って同様の行為を行うことなく、社会に復帰することを促進するため、入院をさせてこの法律による医療を受けさせる必要があると認める場合 医療を受けさせるために入院をさせる旨の決定
 二  前号の場合を除き、対象行為を行った際の精神障害を改善し、これに伴って同様の行為を行うことなく、社会に復帰することを促進するため、この法律による医療を受けさせる必要があると認める場合 入院によらない医療を受けさせる旨の決定
 三  前二号の場合に当たらないとき この法律による医療を行わない旨の決定
2  裁判所は、申立てが不適法であると認める場合は、決定をもって、当該申立てを却下しなければならない。

上記のように、保安処分との区別をするために、同様の行為をすることなく社会復帰するために「治療の必要性」が要件になったのです。



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