09/01/06
刑事関係法(実体法)の歴史18(旧刑法4)と刑法施行法2
現行刑法には、前回紹介したような規定はありません。
刑法施行法
第五条 刑法第六条ニ依リ旧刑法又ハ他ノ法律ヲ適用スル場合ニ於テハ剥奪公権、停止公権、監視又ハ罰金ヲ附加ス可キトキト雖モ之ヲ附加セス
第三十一条 拘留又ハ科料ニ該ル罪ハ他ノ法律ノ適用ニ付テハ旧刑法ノ違警罪ト看做ス
違警罪が刑法施行後も残ったと書いて来ましたが、この条文の結果でしょう。
今では、各種資格は、それぞれの法律で規定されるものであって、刑法には書かない法体系です。
このころは、まだ民事法や行政法(各種資格法・・・も出来ていませんでした)と刑事法の分業ができていなかったこともあって、刑法に資格剥奪まで書いているのですが、今ではそれぞれの法律で決まっています。
建築士法、医師法、道路交通法、公職選挙法、弁護士法司法書士法、宅建法等々書けばキリがないですが、各種法律にそれぞれ書かれているのです。
それにしても公権の剥奪が多く、厳しいですね。
そのうえ、刑罰と何らの関係のない資格停止の多いことには驚きませんか?
これを通読すると、資格と言うものは特許・特権・・如何にも国家・国王の恩恵で特別に授与されているという前提で出来上がっているようです。
他方、刑事犯罪者は、国王の定めた秩序に刃向かった結果が露呈したものと言う位置付けですから、一切の恩典を取り上げるという基本思想のようです。
例えば恩給ですが、恩給と言う熟語からして恩着せがましいものですが、これは戦後と言っても昭和33年に恩給ではなく(労働の対価としての)共済年金に変わっているのは、ご存知のとおりです。
そして、老後の生活保障である年金の本質からすれば、交通事故を起こし、あるいは汚職をしたからと言って、家族全員の年金受給資格まで剥奪するのは行き過ぎでしょう。
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