09/04/03
理事、管理について1(文明開化と言葉のインフレ)
今はなくなったかも知れませんが、大蔵省に理財部か局と言う名称の部局があったように思います。
資産管理部門と言うところでしょうかね。
明治以降、後にも書きますが、江戸時代から使われていた取締という言い回しは、下々の商人に任せて、お上に関係する一定の裁量権のある役職には「理」を多用しました。
「理」は理事、総理として組織トップの名称として採用されましたので、当時としては、ハイカラな、格好良い漢字だったのだと思いますよ。
「ざん切り頭を叩いてみれば、文明開化の音がする」と当時唄われていたように、床屋さんは、ちょんまげを落として、ざん切り頭にする文明開化の先兵だったのです。
床屋が、早速、「それなら自分達も」、とばかりに「床屋あらため、理髪店」と改称したのですから(前々回に書いたように、一部筋が通っていて、全く間違いとは言えないのですから、)利口な人がいたものです。
床屋まで、長い歴史のある名称を捨てて「理髪」を名乗ったくらいですから、理事、総理、その他「理」を使うのが、よほど格好良い新語だったのだと思いますが、どうでしょうか?
インフレの激しい時代(昭和〜50年代)に便乗値上げと言う言葉が流行りました。便乗とは、一部分関係していることを理由に一緒に乗ってしまうことですから、理髪屋とか理髪師と言うのは、便乗の先駆けでしょうね。
「師」という言葉まで、ついでに便乗したのも凄いと思いますが、これは、今回のテーマに関係ないので省きます。
経済のインフレは、景気の波によって、デフレになったりしますが、言葉のインフレは、明治以降とどまるところがない感じです。(アパート、マンション、邸宅、今では普通の家でも豪邸と不動産屋は広告しますよ。)
こうして庶民は、早速「理」という新しい文明開化の漢字に飛びつきます。
「理」というものに、少しでも関係があれば、「理」をくっ付けても良いのじゃないかと言うのが、庶民エネルギーの凄さです。
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