09/03/03

理事とは(厚生年金保険法)

公益法人は、主務官庁の許可認可が必要と言う思想は、今も厳然として貫かれています。
今、赤字になって解散が続いている厚生年金基金などの組織は主務官庁、すなわち、更生労働省の認可で設立され、また解散しているのです。
参考のために厚生年金保険法を紹介しておきましょう。

厚生年金保険法

第2款 設立

(設立)

第110条 1又は2以上の適用事業所について常時政令で定める数以上の被保険者を使用する事業主は、当該1又は2以上の適用事業所について、基金を設立することができる。

  1. 適用事業所の事業主は、共同して基金を設立することができる。この場合において、被保険者の数は、合算して常時前項の政令で定める数以上でなければならない。

第111条 適用事業所の事業主は、基金を設立しようとするときは、基金を設立しようとする適用事業所に使用される被保険者の2分の1以上の同意を得て、規約をつくり、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。」

こう言う訳で殆どの基金は、厚生労働省の天下り役人が理事になっています。
こうしてみて行きますと、理事長や理事が存在する法人の特色が、浮かび上がって来ると思いませんか。
民間で設立する法人でさえ、箸の上げ下ろしまで、官庁の指導があるのですから、政府や公共団体の設立した、金融公庫や公社などの団体では、その服従性(非独立)が顕著なのは当然です。
同じく、「おさめる」と言っても、「理」のおさめる意味は、主権者本人または、代表取締役などのように団体の機関としてでなく、別に主権者(天皇や上位者)やオーナーがいて、あるべき正しい姿にいつも整えておく為の、代人的色彩の強い代表者が、理事、管理人と呼ばれているのが分かりますね。
公的な許認可で設立される団体では、そのトップは対外的には団体構成員の代表者として認められるけれども、私的なものではない分だけ、構成員から選ばれた色彩が薄く、官選的なものが多いのです。(殆ど天下りです。)
主務官庁の監督を受ける半官半民の団体で、(公社など)「理事」が多用されているのは、故なしとしません。
理事と代表取締役・代理を比較しますと、理事は、対外的代表権があるものの、組織そのもの(機関)であると言われる会社代表者程の裁量権がなく、他方代理の場合程直接的な委任者がいない事が分かります。
その代わり、どこかに、上位者が存在していて、いつも上位者の意向を忖度(許可や決裁まではいらないが)しながら、下位者集団の長として、かなりの裁量を持っておさめるときに使われることが多いようです。
三井財閥の実力者として歴史上有名な團琢磨氏の場合も、 オーナー(当主)の三井八郎右衛門氏が社長であって、團琢磨は、三井合名会社の理事長になっています。
法人設立の種類で言えば、特別法で設立された特殊法人(各種公社)や、認可業種のトップに多いのです。




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