09/29/02

行方不明とは? 1

行方不明になりますと、利害関係人の申し立てがあれば、不在者として財産管理人が選任される事をこの前のコラム(9月 25 日)で書きました。
事件の相談等で相談者が、関係者の住所不明で困っていると説明する事がありますが、良く聞いてみると住民票を順次追跡調査したり、関係している不動産の謄本を調べたりすれば、手掛かりを得られる場合があります。
たとえば、高校時代の友人の住所を聞かれてその場では判らなくても『うちに帰ってクラス名簿を見て、その親に電話で聞かないと、今どこに住んでいるのか判らない』という程度の場合は、行方不明とは言わないのです。
このように、かなりの事をしても判明しない時に初めて行方不明と言う事になります。
行方不明と言う扱いになりますと、前記のような不在者の為の財産管理人が選任されるとは限りません。
事件の相手方が行方不明の場合は、わざわざ、お金をかけて、そう言う申し立てをすることはありませんので、お間違いのないようにして下さい。
事件の相手方の場合は、以下に述べる公示送達の手続きとなります。
訴える相手方(被告)が行方不明の場合、裁判の呼び出状を郵送出来ないので、公示送達といって裁判所の掲示板に呼び出し状がぶら下げられただけで、被告に送達(簡単に言えば郵便配達)された事とみなす手続きが取られます。
そうすると被告が全く知らないうちに裁判が進んでしまう事になります。
例えば、お金を一部返しているのに、相手がそれを隠して全額請求しても、被告が一部返済ずみだと主張しない限り、(この場合、被告には呼び出し状が郵送して来ないのですから、裁判になっている事を知らないのが普通ですので、裁判所に自分の言い分を言って行くチャンスはないでしょう)裁判所には、判りませんので、原告の主張通りの『全額支払え』と言う判決が出てしまう事にもなります。
一般的には住民票記載の住所の調査をして、所在不明の時には、(その親族が判明している時には親族に照会する等する事もありますし、勤務先があれば勤務先に送達する事もありますが、こうした手段を尽くしても手掛かりがない時)行方不明とされ易いと言えます。
従って住民登録はきちんとしておかないと、思いがけない不利益を被る事があります。
ところで住民登録さえきちんとしていれば大丈夫か、と言うとそうとも言い切れないのです。




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