09/26/02
住所 6(失踪宣告)
いよいよ失踪宣告の話に移りましょう。
単に行方不明の人は、法律上は、不在者となると言う事は前回のコラムで書きました。
ではどう言う場合に失踪宣告を受けるのでしょうか?
再び民法の条文に戻ります。
『不在者の生死が、7年間分明ならざる時は、家庭裁判所は利害関係者の請求により、失踪の宣告を為す事を得』となっています。
法律上、失踪宣告と言うのは、不在者(前記のように、従来の住所・居所を去ったままの人です。)になった人が、更に7年間以上、生死不明(音信不通と言うだけでなくこの間誰も会った事がないとか、電話で話した事もない等生死が不明でなければなりません。)の状態で、それだけで自動的に失踪者になるのではなくて、更に裁判所に請求して(関係ない人は出来ません。今回の北朝鮮の拉致事件では、無事帰る事を祈っている家族が請求する筈がありませんね)裁判所が、これを認めて、宣告した時に初めて失踪者となるのです。
何故、こんなに要件が厳重なのでしょうか?
それは、失踪宣告の効果が強力だからです。
失踪宣告がありますと、民法では、『・・・・失踪の宣告を受けたる者は、前条の期間満了の時に、死亡したる者とみなす・・・・』となっていて、前条の期間、すなわち、7年間の期間満了の時に遡って死んだものとみなされて、相続が発生したり、夫婦であれば再婚もできると言う事になります。
本人はまだ生きているかも知れませんが、(北朝鮮で生きていました)住所地に於いては、死んだものとして扱うと言う事です。
このように住所と言うのは思いがけない所にも関係している事が判るでしょう。
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