09/22/02

住所とは? 2(報告的届け出と創設的届け出)(内縁)

登録や届け出には2つの種類があります。
1つは、報告的届け出と言って、既に生じた結果を届けたり登録するものです。
届け出や登録は原則としてこの種類に属します。
2つ目の 創設的届け出と言うのは、例外的に、届け出を強制する為に考えだされたもので、特別な場合に限られます。
戸籍等が未整備であった時代には、婚姻は、習俗的な儀式等によって成立していましたが、民法が出来てからは、(というより明治政府としては、何としても戸籍制度を完全なものとする必要があったからでしょう。)婚姻は届け出があった時に成立すると言う、乱暴な法律を作りました。
これが創設的届け出と言うものです。
この結果、従来通り、式だけ挙げて入籍しない人たちは内縁関係と言う日陰者扱いとなったのです。(内縁と言うのは、挙式するなどして、世間的に夫婦と認められる生活をきちんとしている人の事で、不貞関係や愛人関係の事ではありませんので、誤解のないようにして下さい)
いきなり法律が決めたからと言って、婚姻と言うものは、技術的な商取り引きと異なり、習俗に根ざしたものですので、国民はなかなか馴染みきれなくて、立派な式を挙げて結婚したつもりなのに、いざ離婚問題になってみると、婚姻していない事になって長い間混乱しました。
この為、判例法で、内縁関係を救済する為に、次第に準婚と言う概念が形成されて、婚姻に準じた保護を与えるようになったのです。
この内縁関係は、羽田沖の日航機事故を契機に殆どなくなった感があります。
挙式後のハネムーンのカップルが、多く犠牲になりましたが、、かなりの人が、婚姻届け出を済ませていなかった為に、法律上は夫婦でない事になって、社会問題になったものです。
これ以来披露宴の席上で、『ただいま婚姻届け出を済ませて来ました』と報告される事が多くなったものです。
離婚の場合も協議離婚は届け出によって効力が出ますので、創設的届け出になります。
従って、離婚の協議が整って、同意書に署名押印しても、届け出をしない限り離婚の効力がないのです。
このため、役所への届け出を託しておきながら、電話で役所に断りを入れておくと役所は受け付けない事になるのです。
ところが、裁判の離婚の場合は、報告的届け出になるのです。
どう言う事かと言いますと、判決で離婚が確定(確定と言う言葉に付いてはまた別の機会に説明します。)しますと、判決書を持って、役所に届け出るのは、単なる報告であって、離婚の効力は、判決確定の時に発生している事になっています。 
 婚姻関係は全てお上が仕切るのだと言う強い国家意思の現れと言えるでしょう。




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