09/18/02
離婚と慰藉料 3(熟年の場合)
普通、離婚と言うと、小さい子供を抱えた若い女性を想像しますが、最近は、退職金を貰ったら離婚したいと言う熟年の離婚が増加しています。
そこで、熟年離婚と子供を養育中の離婚とは同じなのか、違いがあるのかについて考えてみたいと思います。
現在の男女の役割分担を前提にして、(私はこうした男女間の役割分担の考えや、行動様式は急速に変化すると思いますが、差し当たり今の50〜60才の行動様式を前提とした考えです。)定年退職直前の離婚を考えますと、『男やもめに蛆が湧くといい、女やもめに花が咲く』と言いますので、完全に退職金や、年金を2分の1に分けると男の方が不利かも知れません。
年金を完全に2分割すると、どちらも生活に困る程度しか年金のない場合を考えてみますと、再婚可能性の低い男性より、再婚可能性の高い女性の方が老後は有利と言う事になります。(再婚によって次の夫の保有する年金とあわせれば、十分やっていける事になるからです。)
また、男は運良く再婚出来たとしても、養ってくれるような女性と再婚する可能性がなく、寧ろ再婚すればまた扶養家族が増えるだけという場合が多いので、もしも、年金を2分割して男性の生活がギリギリと言う状態になってしまいますと、なおさら再婚が難しくなってしまうでしょう。(男は金があってこそ再婚の話が来るのが現実?)
さらに、生活能力の点においても、働き盛りの時は、男性の方が生活力がありますが、リタイヤ−後の生活力となると女性の方が格段に優れているでしょう。(同じ独り住まいでも男性の方が生活費が高く付く事は明らかですし、職業的に考えても女性は介護や、家政婦、孫の子守りなどなど、働いている娘と同居しても役立つ事が多く、下働きの仕事は幾らでも在りますが、工場労働者、トラックの運転など現場労働をして来た男性に限らずホワイトカラーも含めて、男性は、老後働く仕事はそんなに多くはありません。)
このように検討してみますと、これまでの離婚事件は、若い夫婦が中心であったので、その解決は、男性の経済的優位性を前提に、女性保護を中心に考えられて来ましたが、熟年離婚が増えて、長い老後を見据える必要が出て来ますと今迄と違った規準が必要な事が判ります。
いわば女性優位状態下の離婚が増える訳ですから、発想を180度転換する必要があると言えるでしょう。
近年、熟年離離婚では、さしたる理由もなく女性から離婚を突き付けられて、おたおたしている男性が多く見受けられるのは、女性の優位性がバックにあると言えるでしょう。(一昔前迄は、離婚は女性にとって生活上大変不利でしたから、女性はよほどの事がないと離婚を求める事がなかったのですが。)
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