08/31/07

公証人法2

印鑑証明書を持ってくるだけで、本人であると確認するとなると、いくら人格者が公証人になっていても同じことではないでしょうか?
そうなれば、こんな業務は一般民間(一定の資格を要するとしても・・・)に開放しても同じことです。
金融機関では、本人確認のために生体認証システムでさえ、導入されている時代です。
それにもかかわらず盛況なのは、印鑑証明に頼るだけの公正証書に強力な強制執行力があので、債権者・金貸しに便利だからです。
しかし、印鑑証明だけに頼る現状で、大きな権限を与えるのは、実務上大きな問題があるのです。
(そこで運転免許証の提示なども求められますが、免許証を持っていないといわれれば、それまでです。)
しかし、今では天下りの大きな利権になっているので、簡単に手をつけられないのでしょうか?
公正証書で、(金銭債権等に限られますが、)強制執行まで出来てしまうので、公正証書の効力は強力ですが、その代わり、公証人になるには、13条で、厳格な資格が必要です。
以下、条文を紹介しますが、現在では、原則として検事や裁判官上がり(定年前後の)の指定席になっています。
公証人の人格的資質よりは、当事者識別能力の方が、今では重要になっているのです。
文書の証明力に戻りますと、公証人法では、45条で公証人が原本を保管し、47条以下で、正本や謄本作成関係が、書かれています。
皆さんが公正証書として持っているのは、この正本や謄本のことで、原本は、公証人が管理しているのですから、正本に書いてある父親の字と筆跡が違うといっても写しですから始まりません。
今の人は写しと言えば、コピーをイメージしますが、人の手で写すのが本来でしたから、(写経)公証人の事務員が写せば、筆跡が違うのは当然です。
替え玉の場合、筆跡で分かることが多いのですが、今では故人の筆跡が残っていないことの方がおおく、その証明は不可能に近いのです。
こう言う問題の多い公正証書ですが、権限が拡大する方向で、借地借家法(平成3・10・4・法律 90号)で、定期借地契約関係は、公正証書等で作成しなければならなくなったのです。

借地借家法
(定期借地権)
第22条 存続期間を50年以上として借地権を設定する場合においては、第9条及び第16条の規定にかかわらず、契約の更新(更新の請求及び土地の使用の継続によるものを含む。)及び建物の築造による存続期間の延長がなく、並びに第13条の規定による買取りの請求をしないこととする旨を定めることができる。この場合においては、その特約は、公正証書による等書面によってしなければならない。



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