08/18/07

所得税法4(累進税率の意義1)

前回税率表を紹介しましたが、弁護士や野球選手など、ある程度成功した個人の能力で稼ぐ人のちょうど良いところから累進制がとまり、それ以上の億万長者の場合もおなじ税率になるのです。
累進税制度は、金持ちから多く税を取る制度ではなく、肉体や頭脳労働で平均より稼ぐ最大直前のところまで累進していく仕組みです。
野球で言えば、並みのレギュラー選手程度の最大多数の収入のところで、累進性がストップします。
(王や長島、松井やイチロウ・・松坂など超弩級スターは例外です。)
サラリーマンで言えば、大手の部長やちょっとした役員程度の年収まで、税率が上がり続け、それ以上の人は同じ・・上がらないのです。
累進税性は、世上言われているように、お金持ち・・・資本所得者から税を多くとるための制度ではなく、お金持ちの仲間入りをしようとして努力する高級労働者に対する嫌がらせの制度です。
そこを、突き抜ければ10億でも20億稼いでも、後は税率を変えないと言うのです。
しかし、億以上10億単位の収入を上げられる高級労働者は、1流学者でも1流選手でも1流の腕利きの医師でも無理で、松井・松坂などホンの一握りしかいません。
この種の高額所得者の殆どは資本所得者というべきですから、わが国の累進税制は実は資本家優遇制度といえるでしょう。
本来の累進税性は、労働者や頭脳労働者が、汗水たらして残業して稼げる程度あるいは、個人的能力差で差がつく程度までの税率をフラットにして、そこから先を累進税率にすべきです。
たとえば、これ以上は寝ないで働いても、あるいは普通の能力差程度では稼げない程度・・・今の金銭水準なら、数千万円までフラットにして、勤労意欲を高めるのです。
それ以上の所得になると、天才的能力者以外は(人並みよりちょっと優秀くらいの個人的能力では)無理ですから、順次累進性を上げていくのが公平でしょう。
(ただし、数千万円から1億くらいまでは、まだ個人的能力プラス努力で稼ぐ人も多いので、ゆるやかな累進とし、億以上になると上昇率を上げていくのが公平です。)
今の税制は、1800万円が打ち止め・・・というとほっとする感じですが、そうではなくて、その辺までは実は個人的努力(才能さも含めて)の範囲内で差が付く所得ですから、そこまでは同じ税率・・・低い税率(一律10%くらい)にして、人よりも努力した分そっくり自分で使えるようにすべきです。
たとえば、前回紹介した税率表でいえば、年収890万円の人は23%の税率ですが、日曜出勤や深夜残業でがんばって働いて収入が10万円増えて900万円になった場合、その増えた10万円には33%の課税ですから、休日深夜残業手当の手取り単価が、10%減少する仕組みです。



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