08/11/07

所得税法(譲渡税・・・保証債務の特例)

自宅などが強制執行や抵当権の実行で、競売されて売却金全額を銀行などの債権者に支払われてしまい、所有者には1円も入らなかったのに、(ここ15年以上、いわゆる担保割れが普通ですから、売却金では足りず債務がなお残っているのが普通です。)その後税務署から譲渡益の問い合わせ通知が来て驚く方がいます。
所有者には、現金こそ手に入らないものの、その分、同額の債務額消滅の利益を得ているから同額の譲渡益を入手しているとことになるからです。
ただし、実際にお金が手に入らず家を追い出された人に、見舞金ならぬ譲渡所得税だけかかるのは、(屁理屈は別として)結果的に不自然です。
そこで、保証債務の支払いのために処分したときには、特例で一定の場合非課税になる仕組みになっているのです。
第2項は、保証債務を履行したときは、主債務者に返してくれと言えますので、その権利行使が出来ないときに限ると言う意味です。
(取り返せるならば、可哀想だからという理由で非課税にする必要性がないからです) 

所得税法
(資産の譲渡代金が回収不能となつた場合等の所得計算の特例)
第六十四条  その年分の各種所得の金額(事業所得の金額を除く。以下この項において同じ。)の計算の基礎となる収入金額若しくは総収入金額(不動産所得又は山林所得を生ずべき事業から生じたものを除く。以下この項において同じ。)の全部若しくは一部を回収することができないこととなつた場合又は政令で定める事由により当該収入金額若しくは総収入金額の全部若しくは一部を返還すべきこととなつた場合には、政令で定めるところにより、当該各種所得の金額の合計額のうち、その回収することができないこととなつた金額又は返還すべきこととなつた金額に対応する部分の金額は、当該各種所得の金額の計算上、なかつたものとみなす。
2  保証債務を履行するため資産(第三十三条第二項第一号(譲渡所得に含まれない所得)の規定に該当するものを除く。)の譲渡(同条第一項に規定する政令で定める行為を含む。)があつた場合において、その履行に伴う求償権の全部又は一部を行使することができないこととなつたときは、その行使することができないこととなつた金額(不動産所得の金額、事業所得の金額又は山林所得の金額の計算上必要経費に算入される金額を除く。)を前項に規定する回収することができないこととなつた金額とみなして、同項の規定を適用する。

これに対し、自己の債務未払いのために競売になったときには、保証したために家屋敷を失った人のように、可哀想過ぎると言う、救済的特例を設けるのが無理ですから、債務を免除できません。
離婚の財産分与の場合も、同じです。
かと言ってローンや借金を払えず自宅を競売されたような人には、支払い能力がないのは当然ですから、税務署も取り立てしないで事実上放置しているのが実情です。



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