08/01/07

裁量権乱用の歯止め4(水俣事件3)企業と暴力団

今の暴力団は、暴力だけではなく、経済や政治の表世界に食い込んでいるので、ややこしいのです。
ただし、政府の立法意図は抑圧対象として認定するものですから、その逆のつもりでしょうが、この暴対法施行以降指定(大手)暴力団の勢力がジリ貧になったどころか、逆に寡占が進んでいるようですから、お墨付きを与える効果の方が大きかったのではないでしょうか?
その点、許可を受けた貸金業者とヤミ金業者の関係に一見似ていますが、指定暴力団は許可を受けて大企業の用心棒をしているのではありません。
指定暴力団は、大手企業に頼まれると直接には人を出さずに、関連の独立愚連隊をどこそこの人材派遣会社の社員として、さし向けているのでしょう。
独立義グレン隊になると、彼らを暴力団と言う定義にあたるのかどうかは民間では証明できません。
ですから暴力団を雇っていたのではないか?と書いているのは、単なる噂や憶測に基づくもので、根拠がない当時の抱いた私の印象に基づいた記載であると理解してください。
  ところで、最高裁は公訴権乱用の法理を否定しないものの、これを認める場合とは、捜査に関して、「捜査機関の犯罪行為があった場合だけ」と言うのでは、偏頗起訴の防止と言う民主主義的発想から言えば、意味がないでしょう。
これでは、「偏頗起訴と言う主張だけでは公訴棄却を認めないと言う判断が示された」と言ってもいいのです。
以後、公訴棄却の主張は、採用されないことを知りながら、弁護側が主張してみるだけと言う時代に突入して、現在に至っているのです。
最近では、イラク参戦反対の立川の自衛官官舎内での反戦ビラまき・・住居侵入罪(正確には邸宅侵入)で起訴され、弁護側は公訴権の乱用法理を主張しましたが、もちろん採用されませんでした。
ちなみに、水俣事件当時の私の記憶では、会社側は、(当然、暴力団員とは知らなかったと言うでしょう。)暴力団・右翼を動員して、被害者集団を攻撃させていた時代でした。
ユウジン・スミスと言うアメリカの著名写真家が、1972年に千葉県五井のチッソ工場に取材に行って会社側の襲撃により右目失明という重傷を負い・・このときの脳への障害が原因で6年後に死亡しています。
この事件で、一挙に会社・・それも日本を代表する大手企業側の非合法暴力行為が世間・・世界中に知られたのです。
こんな大事件が、刑事事件にならなかったようですが、(ない事例はデータに出ませんので、本当は分かりません)被害者が告訴しないからと言って、事件にしない警察の対応も不思議です。
ま、日本人があまり知らないだけで、ユージン・スミス氏の出身国アメリカでは大問題になっていたでしょうから、我々が知らない間に外国で日本人が恥をかいていたのです。
たとえば、現在の日本人ジャーナリストが、中国で公害問題取材中に暴行を受けて右目失明の負傷を受けても、中国政府がその犯人を処罰しないとしたら、日本のマスコミは、大騒ぎでしょう。



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