08/29/06
警察法2(司法警察と行政警察)
前回紹介した刑事訴訟法では、司法巡査とか、司法警察員などという単語が頻繁に出てきますが、こうした言葉を、お聞きになったことのある方は少ないと思います。
この機会に、司法警察という聞きなれない概念を紹介していきましょう。
先ず、警察官の種類を定めている警察法には何か書いているでしょうか?
警察法については、平成18年3月10日のコラムで少し紹介しましたが、その続きともなります。
警察法
第六十二条 警察官(長官を除く。)の階級は、警視総監、警視監、警視長、警視正、警視、警部、警部補、巡査部長及び巡査とする。
警察官の種類は、以上のとおりですが、司法巡査や司法警察員と言う名称がでてきません。
刑訴法上の権限行使の資格である「司法警察員」は原則として巡査部長以上を指し、「司法巡査」は巡査がこれにあたると言われていますが、どこの法律に根拠があるのか今のところ私には分りません。
皆さんが普通に思い浮かぶ警察の仕事と言えば、犯罪の捜査,被疑者の逮捕など司法権の補助的な作用のことでしょう。
こうして、今では犯罪捜査等が警察のすべてみたいに思うところから、何故、わざわざ司法警察と言うのか疑問になってくるのだと思います。
実は、警察の仕事には、司法分野と行政分野の2種類があるのです。
そこで行政警察、司法警察という言葉が生まれてくるのです。
ところで、今でも警察庁や県警本部は、行政部門・内閣や県知事の責任範囲であって裁判所が運営しているものではなりません。
司法警察とか行政警察というのは、警察官の種類のことではなく、警察作用と言うと大袈裟ですが、警察の仕事を分けると、行政警察と司法警察作用(の仕事)があり、そのうちの司法警察作用に従事(仕事を)するときに,その警察官をその階級に応じて司法警察員または巡査というだけなのです。
刑事訴訟法上の区分では、警察官種類は、司法巡査と司法警察員しかないのですから、警視総監も警察庁長官もこの司法警察員でしかないことになります。
警視総監だからと言って、裁判所への直接請求権はないのです。
「行政警察なんて聞いたことがないなあ」と言う人が多いでしょうが、歴史的にはどちらかと言うと警察と言うのは、行政警察作用(の仕事)から始まっていて、司法警察の仕事は、その付随的仕事として発展したものだったのです。
そこで、まず「行政警察とは何を言うのか?」から入っていきましょう。
皆さんは「行政警察」という言葉になると、いよいよ聞いたことがないと思います。
分らないことの上乗せみたいですね。
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