08/28/06
刑事訴訟法53(身柄拘束の手続2)
検察事務官この条文を順次見ていけば、被疑者の身柄拘束を続けるには、何重にも厳重な縛りがあることが分かりますが、肝腎の裁判官、検察官がみんなめくら判と言うかフリーパスでは、何のために何重にも関門を設けたかわかりません。
検事が司法警察員から事件を送致されて、警察が勾留希望しているときにこれをハネて、検事限りで即釈放するような事例が年間何件あるかの統計を知りたいものです。
私の直感では、例えば千葉県全体でも年間1件もあるかないかでしょう。
裁判所も検察官の勾留請求を却下するような事例が、年間何件あるでしょうか?
このように実際には、関係する役人の数を増やしているだけの結果に終わっているのが現状です。
ま、警察に言わせれば、不当な逮捕事件がないことの証明だというのでしょう。
204条で、検察官は、送致された被疑者を受け取ると先ず、被疑者から、弁解を聞かねばならない仕組みです。
これが、8月27日・・・・3「刑事訴訟法51(「1通糺」・・・弁解録取書と奉行の仕事)」で紹介した
江戸時代の奉行所での冒頭手続である「一通糺し」と同じ仕事で、しかも、このときに取る弁解録取書は文字とおり一枚の紙で出来ています。
(ものごとには何でも歴史があるのです)
この一連の条文は、検察事務官が逮捕したり検察官自身が逮捕した場合を書いていますが、現在の実務では、司法警察員からの送致事件が殆ど全部と言っても良く、検察官自身や事務官が逮捕する仕組みにはなっていません。
これはこれまで、検察官の役割が捜査の主任から、公訴追行官に変わったことに関係するのです。
この変化については、07/13/06「現行刑事訴訟法27(検察官18・・公訴官へ2)」前後で連載してきましたが、今ではその名残として東京と大阪の地検特捜部が存在するのみです。
地検特捜部の事件は、この202条の検察事務官による逮捕または、204条の検察官自身による逮捕になるのでしょう。
202条に出てくる検察事務官と言うのは、検察官の補助者として、検察事務に従事する事務官のことで、
検事1人に事務官として一人が付いて、2人一組のペアーで行動することになっています。
この事務官を立会いとも言います。
私達が弁護士になったころ、あるいは、検察の実習をしたころには、検事が被疑者の供述を口述していき、それを傍らに控えた事務官が清書していき、調書が出来上がると言う仕組みでした。
すらすらと文章用語が検事の口から出て来て、そのまま立会いが清書していけば文書が出来上がるなんて、検事の能力はすごいものだと驚いたものです。
検事は出来がった調書に署名押印するだけです。
ここ15〜20年前からワープロやパソコンの普及で、検事自身が自分で入力できますので、立会い事務官の仕事の大半がなくなっているのではないでしょうか?
こうなるとマンツーマンの立会いは、伝統を引きずっているだけで、本来不要な感じです。
そうした理由からかどうか知りませんが、最近の若手検事では、1人1室ではなく、大部屋式になっていて、数人の検事がいて、事務方も固まっている感じです。
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