08/18/06

警察署の機能の変遷3(地域センター機能へ2)

弁護士過疎化の一因弁護士過疎問題が、何故か平成に入って大げさに騒がれるようになりましたが、肝腎の検察や裁判所自体が、ドシドシ地方支部から刑事事件を取り上げて、郡部の事件を総て、地裁本庁や検察庁本庁あるいは、中核規模の支部でしか扱わなくなっているのです。
(たとえば不動産競売申立ても、千葉県では殆どが本庁扱いで佐倉支部や一宮支部では受付ていません。)
税金で成り立っている裁判所や検察が、効率化のためと称して、(自分達が田舎に行きたくないからでしょう)事件を都会に引き上げているにもかかわらず、税金を貰っていない私営の弁護士だけが、採算を度外視して田舎でやれと言うのは、経済原理に反したおかしな主張です。
(上記のとおり、本来田舎でやっていた事件まで、平成に入ったころから本庁や大都市でしか扱わない運用に変えたために、ますます田舎の仕事が減ってしまっているのです)
たとえば、昭和から平成の初めころまでは、外房方面の勝浦などの事件は、一宮支部や大原簡裁で裁判をしていたので、一宮の弁護士が担当出来たのですが、その御、大原簡裁は廃止され、一宮支部は残ったものの、競売や刑事事件は、みんな本庁に引き上げてしまったのです。
この結果一宮支部では、事件が大幅になくなってしまい、弁護士もいられなくなります。
こうした裁判所や検察庁の事件集約政策の結果、本庁周辺に弁護士が集中せざるを得なくなっているのが現実です。
話を警察署に戻しますと、18日の1で紹介したように事件の広域化で捜査本部が大都市に置かれる場合が増えた外に、もともと勝浦など地場で起きた事件も本庁に集約してしまう関係から、地裁本庁の事件が増える一方となっています。
ところで、県内各所に分散して勾留されている被告人に追起訴のたびに接見に行くのでは、弁護人にとっても時間と費用が馬鹿になりません。
こうして県庁所在地に集約された弁護士が、房総半島外側の勝浦まで会いに行ったり、その数日後には、反対側の小見川署(水郷佐原のまだ先です)まで会いに行くような羽目になるのです。
裁判官や検事は、自分の役所にいたまま、被疑者や被告人を呼び出して仕事するだけですから、彼らが如何に遠い県土の端っこに勾留されていても、何の苦痛も不便も有りませんが、右往左往させられる弁護士は溜まりません。
右往左往させるのに見合った費用を出していないから、国の方では、このような非効率を温存していて気にならないのです。
捜査担当刑事も実は、17日から書いているように県警本部からの派遣ですが、彼らの出張費用は、わずか30分〜40分の調べのために往復に何時間かかろうが、車で移動していて現金が一銭も動かないことから、(給与は同じですから気にならないのでしょう)非効率が数字に表れないだけです。
ことがここまで進んだ以上は、勾留専門の場所・・・センターを、本庁周辺に設置すべきでしょう。
そうなると勾留専門のセンターである以上は、結局は、警察管轄の代用監獄ではなく、拘置支所の増設となるべきでしょうから、警察はその権限を手放したくないので、こうした不都合・不経済が放置されているのでしょう。
7月26日・・・・・・1「国選報酬の重要性5(事件あたり経費の公開または特別検査の必要性1)」のコラムでも主張しましたが、刑事予算の公開と分析が、税金の無駄遣いの防止のためにも、絶対必要だと思います。
この問題は、国選費用の関心から、07/17/06「刑事訴訟法38(追起訴の弊害3・・裁判長期化)」で少し書きました。
今では地方の警察署は、捜査の仕事は片手間で、一種の地域センター的機能を中心とするものに変っているのですから、その目的に合わせて再編すべきではないでしょうか?



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