08/18/06
警察署の機能の変遷2(地域センター機能へ1)
こうした地域警察署機能の実態変化の結果、連続窃盗など広域化した事件など、まとまった事件では県警本部派遣の刑事が、捜査主任になっているのが普通です。
何故、このようになってきたかと言えば、7月17日のコラムで紹介したように、田舎に泥棒や犯罪が少なくなったわけではないのですが、泥棒も広域化してきて都会から不良が車で出張してきて犯罪を犯すことが殆どとなったからです。
今では韓国や中国からだって、泥棒団などが出張してくる時代です。
このために、県警本部からの派遣員で捜査本部が構成され、しかも中核都市の警察署にこれが置かれる傾向になります。
田舎の警察署は地元の被害届を受理して、被害日時や被害品の確認、現場での指紋や遺留品の採取など記録化しておく仕事が中心となり、摘発作業には、あまり関係しなくなっているからです。
なお、役人の仕事の大半は記録化することであることを、11/02/04「江戸時代の捜査機関1(目明し・岡引き1)(談合情報の真偽)」のコラムで紹介したことがありますが、まさにその結果、ビビッドな仕事能力が退化して来たのです。
靖国参拝問題に関する昭和天皇の発言内容を、富田侍従長がメモしていた内容を最近リークされましたが、このように役人は記録に残すのが大好きな職種です。
このように日ごろから記録化する仕事中心の仕事でしかしないため、事件摘発に習熟する機会が乏しくなるので、いよいよ大がかりな事件はやれなくなります。
この20年近く裁判所も検察庁も、こうした地方の支部や簡裁を廃止して、本庁に集約する傾向を強めているのは、こうした傾向に対応したものでしょう。
ところが、警察だけが昔のまま地方に分散したままですので、代用監獄・・留置場の利用で問題が生じているのです。
国政選挙での1票の格差是正問題では、過疎地の候補者を減らさずに、都市部の選挙区を細かく分割して増やして行くやり方、あるいは、行政では、スクラップアンドビルドをやらずに郊外に新機軸の都市形成をしながら、旧市街も見捨てませんと言う痛みを先送りするやり方が多いのですが、警察行政もその一種でしょう。
どう言う弊害が生じているかというと、千葉地方裁判所本庁の事件として弁護士は国選受任するのですが、受任してみると、被告人は千葉から遠く離れた香取あるいは、勝浦などに勾留されていることが多いのです。
千葉市内の事件なのに、都市部の警察署は満員だからこう言う事態になるのでしょう。
(弁護士が彼らに会いに行くのは、一寸した旅行ですよ!)
刑事の方も調べの度に、千葉から香取などへ出張していくのですから、国費の無駄使いです。
本来勾留決定後は、捜査機関である警察の管理から法務省の管理・・拘置所に移管すべきなのが法の精神です。
関連ページリンク
©2002,
2003, 2004, 2005, 2006, 2007, 2008 稲垣法律事務所 ©弁護士 稲垣総一郎
Design
/ Maintained by Pear Computing LLC
