08/15/06
罪刑法定主義と事後法処罰の禁止5(A級戦犯)
日本の指導者だけが処罰されたのは、不公平だという論理は、起訴独占主義・便宜主義の問題点を、(権力に都合の良い制度ですが、これが国際権力・・米英に都合のよい運用となっている)国際的な問題に拡大しているだけの話です。
本気で不公平だというならば、国内では、検察の不公平な運用を放置しているご都合主義を止めて、公平な運用を担保する制度の提案をすべきでしょう。
我が国では、公平な運用のために、このように工夫しているという提案をしていけば、説得力があるでしょうが、自分の国内では不公平なまま放置していながら、外国に不利に扱われたときだけ不平不満を言うのは見苦しいでしょう。
極東軍事裁判によるA級戦犯を認めない論理は、罪刑法定主義に反するからではなく、上記のように米英による不公平な取り扱い・・検挙を認めたくないということにあるでしょう。
あるいは、人道や平和に対する罪などは、今でも認められない・・大東亜戦争は正しかったと言う主義でしょうか?
そこまで言えば一貫しますが、そこまで言う自信もない(そんな主張は、国内的にも支持されないでしょう)ので、せめて「不公平だ」と言う泣きごとを言うくらいが関の山と言う感じです。
この種の主張は、交通違反で、自分よりも速く走っている奴がいるのに、自分だけが検挙されるのは、不公平だと言うのに似ていて、見苦しい言い訳です。いずれにせよ、A級戦犯と言う概念を認めないと言う主張は、世界権力者である米英どころか当時の戦勝国全般に楯突くことになる理屈ですから、国際政治的には、わが国を孤立に追い込み危険な主張です。小泉さんは、たまたまイラク戦争に協力することによって、ブッシュと協力関係にあるので、危険な綱渡りを成功しているだけであって、こう言う綱渡り外交はリスクが大きすぎるでしょう。
世界中を敵にまわすような主張をするのは、日本が世界帝国になって(永久にそんなことにはならないでしょう)、しかも、周到な根回しをしてはじめて名誉回復出来ることであって、それまでは、言うべきことではないでしょう。
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