08/12/06

裁判所構成法16(評議の仕方)と裁判所法18

今回は、意見を述べる順序です。裁判所法では、こうした明文の規定はなくなりましたが、今でも裁判の合議はこの順序で行うのが原則です。日本では、会議や集会で、黙っている人が多く、あえて名指しされても特に意見はありませんと言う人が多いのですが、裁判の合議では、「自分の意見がない」と言うことは許されません。構成法の124条、裁判所法の76条です。(裁判官が私の意見が有りませんと言うならば、裁判官にならなければ良いのです。)裁判所法と比較してみてください。

裁判所構成法
 第三章 裁判ノ評議及言渡
第百二十二条 評議ノ際各判事意見ヲ述フルノ順序ハ官等ノ最モ低キ者ヲ始トシ裁判長ヲ終トス官等同キトキハ年少ノ者ヲ始トシ受命ノ事件ニ付テハ受命判事ヲ始トス
第百二十三条 裁判ハ過半数ノ意見ニ依ル
2 金額ニ付判事ノ意見三説以上ニ分レ其ノ説各々過半数ニ至ラサルトキハ過半数ニ至ルマテ最多額ノ意見ヨリ順次寡額ニ合算ス
3 刑事ニ付其ノ意見三説以上ニ分レ各々過半数ニ至ラサルトキハ過半数ニ至ルマテ被告人ニ不利ナル意見ヨリ順次利益ナル意見ニ合算ス
第百二十四条 判事ハ裁判スヘキ問題ニ付自己ノ意見ヲ表スルコトヲ拒ムコトヲ得ス
   第四章 裁判所及検事局ノ事務章程
第百二十五条 裁判所及検事局ノ標準ト為スヘキ規則ハ司法大臣之ヲ定ム
2 控訴院長及検事長ハ前項ノ規則ニ依リ各自管轄区域内ノ裁判所及検事局ニ対シテ事務ノ一般ノ取扱ニ関リ成ルヘク統一ヲ旨トシ殊ニ裁判所及検事局ノ開庁時間及開廷ノ時日ニ付訓令ヲ発ス
3 大審院ハ自ラ其ノ事務章程ヲ定ム但シ之ヲ実施スル前司法大臣ノ認可ヲ受ク
   第五章 司法年度及休暇
第百二十六条 司法年度ハ一月一日ニ始マリ十二月三十一日ニ終ハル

現行の裁判所法と比較してください。 

裁判所法 
第3章 裁判の評議
(意見を述べる義務)
第76条 裁判官は、評議において、その意見を述べなければならない。
(評決)
第77条 裁判は、最高裁判所の裁判について最高裁判所が特別の定をした場合を除いて、過半数の意見による。
2 過半数の意見によつて裁判をする場合において、左の事項について意見が三説以上に分れ、その説が各〃過半数にならないときは、裁判は、左の意見による。
1.数額については、過半数になるまで最も多額の意見の数を順次少額の意見の数に加え、その中で最も少額の意見
2.刑事については、過半数になるまで被告人に最も不利な意見の数を順次利益な意見の数に加え、その中で最も利益な意見



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