08/12/06
裁判所構成法14(予審判事の評議傍聴)と裁判所法16
裁判所構成法の話に戻しますが、121条、122条では、裁判の評議の仕方も法定されていますが、面白いことに今の評議(今は合議するといいます)の仕方もこれの伝統を引いているのか、同じやり方です。
もともと古来から朝廷の評議も、このように年少者、身分の低いものから順次発言するものでしたから、これらの条文はこの歴史を引き継いだものでしょう。
予審判事も、この評議を傍聴出来ると言うのは、半人前の判事・・・一種の見習の扱いだからでしょうか?
現在の裁判所法では、司法修習性が傍聴できる条文に変っていますが、考え方は同じでしょう。
それにしても、07/12/06[予審判事9と検察官 15 等のコラムで紹介したように、予審判事は修習生とは違って、公判請求決定権者(そのために不足証拠の収集もするのです)・・・レッキとした実務家です。
見習中の修習生ならば、裁判長から、[先ず意見を述べてみなさい]と言われておずおずと意見を述べてみるのは(私などもそうでした)、判決起案の訓練でもあるし、人前での意見陳述の訓練でもあるのです。予審判事の場合は、どう言う見通しで公判請求したかの意見を述べることになるのですから、公判には、証拠として出せなかったが、実はこういう背景があって・・・・・などと、不透明な関係になりがちです。どちらかと言えば、裁判は、公判請求側と癒着した関係になるでしょうし、検察側に有利な場となります。
予審判事に発言権・・合議の表決権がないとしても、公平な判決の精神に反するような気がします。
以下に構成法と現行裁判所法を紹介しますので、比較してみてください。
裁判所構成法 第三章 裁判ノ評議及言渡
第百十九条 合議裁判所ノ裁判ハ此ノ法律ニ従ヒ定数ノ判事之ヲ評議シ及之ヲ言渡ス
第百二十条 四日以上引続クヘキ見込アル刑事ノ審問ニ於テ裁判所長ハ補充判事一人ヲ命シ之ニ立会ハシムルコトヲ得此ノ補充判事ハ其ノ審問中或ル判事ノ疾病其ノ他ノ事故ニ因リ引続キ参与スルコトヲ得サル場合ニ於テ之ニ代リ審問及裁判ヲ完結スルノ権ヲ有ス
第百二十一条 判事ノ評議ハ之ヲ公行セス但シ予備判事及試補ノ傍聴ヲ許スコトヲ得
2 判事ノ評議ハ其ノ裁判長之ヲ開キ且之ヲ整理ス其ノ評議ノ顛末並ニ各判事ノ意見及多少ノ数ニ付テハ厳ニ秘密ヲ守ルコトヲ要裁判所法
第3章 裁判の評議
(評議の秘密)
第75条 合議体でする裁判の評議は、これを公行しない。但し、司法修習生の傍聴を許すことができる。
2 評議は、裁判長が、これを開き、且つこれを整理する。その評議の経過並びに各裁判官の意見及びその多少の数については、この法律に特別の定がない限り、秘密を守らなければならない。
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