08/10/06
裁判所構成法12(代言人規則2)司法試験法の変遷1
裁判所構成法では、111条で、弁護士の懲戒も書かれています。
この法律で弁護士の懲戒が書かれていますが、8月4日・・・・・・3「裁判所構成法5(戦前の判事検事の資格1)」で少し書きましたが、明治23年にはまだ弁護士と言う概念が成立しておらず、当時は代言人と言われていたのですから、後に弁護士法が出来たときに、この条文は字句改正されたものでしょう。
(これまで紹介してきた裁判所構成法は、昭和18年に通用していた法律の引用です)
代言人規則については、1年前の08/06/05「民法144(後見人等の申立権者2)代言人規則1」のコラムで、代言人規則の条文を紹介していますので、参照してください。
代言人規則は、明治9年に制定されたもので、当初は民事しか代理できなかったものです。
この代言人規則によって試験免許制になり、これは明治13年に改正され、代言人組合に加入しなければ、代言人行為を出来ないとされました。
(現在の弁護士会強制加入制の先祖です)
それまで、ギルド的な自主的な試験制度で能力担保していたのですが、この改正と同時に検事による試験制度となりました。
現在の司法試験も、この権限を引き継いだ法務省に属する司法試験委員会の権限です。
ただし、戦後から平成15年の改正までは、戦前のような検事が試験を管理する・・すなわち抽象的ですが選任権者・・監督者ではなく、法曹3者で公平に運営されるようになっている、国家行政組織法3条2項に基づいて設置されるいわゆる3条委員会(独立)でした。
平成15年までの司法試験法を紹介しておきましょう。
司法試験法
昭和24(1949)年5月31日 法律第140号
昭和24(1949)年5月31日 施行(附則)
最終改正 平成3年 法律34
--------------------------------------------------------------------------------(目的)
第一条
1
司法試験は、裁判官、検察官又は弁護士となろうとする者に必要な学識及びその応用能力を有するかどうかを判定することを目的とする国家試験とする。
2
裁判所法(昭和二十二年法律第五十九号)第六十六条の試験は、この法律により行う。
第十二条
司法試験に関する事項を管理させるため、法務大臣の所轄の下に司法試験管理委員会を置く。
第十三条
1
司法試験管理委員会は、委員三人をもつて組織する。
2
委員のうち二人は、法務事務次官及び最高裁判所事務総長をもつて充て他の委員の一人は、法務大臣が弁護士のうちから日本弁護士連合会の推薦に基き任命する。
3
弁護士たる委員の任期は、二年とし、再選を妨げない。
4
弁護士たる委員に対する報酬は、法務大臣が、大蔵大臣と協議して決める。
以上のように法曹3者が対等に管理委員会を、形成していたのです。
自分たちの後輩の選任を、自分達で決めると言う理念と民主主義思想の現れでしょう。
相撲の世界でもどこでもそうですが、後継者の選抜は自分・・その組織で決めるものであって、外部が決めるのはおかしいでしょう。
このように戦後は理念どおりの制度が出来ていたのですが、平成15年以降は違ってしまいました。
ほぼ、戦前の制度に逆戻りしたと言えるでしょう。
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