08/04/06
明治以降の刑事関係法の歴史14(裁判所構成法4)
第19条では、戦前には地方裁判所では、裁判は単独では審理せず、必ず3人の合議制の「部」で審理判決することが決められていたことが分かります。
戦後、これが不経済だということから、10年以上経験した判事は、単独で一定の事件を審理判決できることになり、ついで、判事補特例法で、任官後10年未満の判事補も一定の経験で特例が付いて単独事件を審理判決出来るようになって現在に至っているのです。
こうしてみると、明治中期ころには、裁判と言うものは、とても重大なことであったので、国家の方も重厚な布陣で臨んでいたことが分かります。
県に一つの地裁で、しかも一つの「部」で足りていたのですから、ひとつひとつの事件の重みが分かるでしょう。
近代化の進展のせいかどうか知りませんが、これが次第に裁判が身近になってくると、裁判の数も増えますので、裁判所の人員も水増し気味になってきたのが現在と言えるでしょう。以下に紹介する21条には、予審判事の任命が判事からなされること、及びその任命権者は司法大臣が有していたことも分かります。
24条では、裁判所内の「部」の設置など内部組織の決定も司法大臣の権限でした。
裁判所構成法
第三章 地方裁判所
第十九条 地方裁判所ヲ第一審ノ合議裁判所トス
2 民事地方裁判所及刑事地方裁判所ヲ除ク外各地方裁判所ニ一若ハ二以上ノ民事部及刑事部ヲ設ク
3 民事地方裁判所及刑事地方裁判所ニ一若ハ二以上ノ部ヲ設ク
第二十条 各地方裁判所ニ地方裁判所長ヲ置ク
2 地方裁判所長ハ裁判所ノ一般ノ事務ヲ指揮シ其ノ行政事務ヲ監督ス
3 地方裁判所ノ各部ニ部長ヲ置ク部長ハ部ノ事務ヲ監督シ其ノ分配ヲ定ム
第二十一条 司法大臣ハ各地方裁判所ノ判事一人若ハ二人以上ニ其ノ裁判所ノ裁判権ニ属スル刑事ノ予審ヲ為スコトヲ命ス
第二十二条 各地方裁判所ノ事務ハ司法大臣ノ定メタル通則ニ従ヒ各部及各予審判事ニ之ヲ分配ス
第二十四条 第二十二条ニ従ヒ事務ノ分配及判事ノ配置一タヒ定マリタルトキハ一部ノ事務多キニ過キ又ハ判事転退シ又ハ疾病其ノ他ノ事故ニ因リ久ク闕勤スル者アル等引続キ差支アルニ非サレハ司法年度中之ヲ変更セス
2 裁判所ノ事務其ノ現在ノ部ニ過多ナル場合ニ於テ司法大臣適宜ト認ムルトキハ新ニ一部又ハ数部ヲ設クルコトヲ得
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