08/03/06

明治以降の刑事関係法の歴史12(裁判所構成法2)

そのころは、検事といっても一つの県に何人もいなかったので、その程度の規模の建物内の一室で足りた面もあるのです。
私が宇都宮で修習した昭和40年代中ごろには、栃木県には、検事正と次席他3〜4人程度しかいませんでした。
ですから明治の20年代には、検事はもしかしたら県に一人くらいしかいない、いわゆる地方長官だったでしょう
「へえ〜こんな少人数で、県警の何千人が働いた結果の取りまとめをしているのかあ!」と、驚いたものでした。
宇都宮地方裁判所も、民事1部と刑事1部(各3人の構成)で、しかも裁判所長が、刑事部の部長判事を兼任していたのです。
話を検事局の付置に戻しますと、浦和地裁には、本当に検事局が戦後まだあったのかについては、 残念ながら私は、ついぞ、浦和地裁に行く用事がなかったので、現物を見る機会はなかったので、自信が有りません。
1番最初に浦和地裁へ行ったのは、平成になってからですから、とき既に遅しと言う感じで、どこにその跡があるのかも分かりませんでした。
この辺で、戦後の現行裁判所法が出来るまで存在していた裁判所構成法を紹介しておきましょう。
これまで書いているように、裁判所構成法と言ってもその中に、検事の役割や任用資格、予審判事の任命なども書かれていて、今考えるような裁判所の構成だけを決めた法律では有りません。
裁判所の中に検事も入っていたのですから、言うならば司法官庁がごっちゃになっていた総称みたいなものでした。
以下条文が多いので一部省略しながら、順次紹介していきましょう。
戦前の裁判所である大審院、控訴院、地方裁判所それに区裁判所と言う構成は、現行の最高裁判所、高裁、地裁、簡裁の関係と同じです。以下も同様ですが、戦前の骨格を現在も殆どの箇所で引き継いでいるのが分かります。

裁判所構成法(明治23年法律第6号)
  第一編 裁判所及検事局
   第一章 総則
第一条 左ノ裁判所ヲ通常裁判所トス
  第一 区裁判所
  第二 地方裁判所
  第三 控訴院
  第四 大審院
第二条 通常裁判所ニ於テハ民事刑事ヲ裁判スルモノトス但シ法律ヲ以テ特別裁判所ノ管轄ニ属セシメタルモノハ此ノ限ニ在ラス
2 地方裁判所ハ必要ニ応シ之ヲ民事ノミヲ管轄スルモノ(民事地方裁判所)又ハ刑事ノミヲ管轄スルモノ(刑事地方裁判所)ト為スコトヲ得
第三条 地方裁判所控訴院及大審院ヲ合議裁判所トシ数人ノ判事ヲ以テ組立テタル部ニ於テ総テノ事件ヲ審問裁判ス但シ訴訟法又ハ特別法ニ別段規定シタルモノハ此ノ限ニ在ラス
第四条 裁判所ノ設立廃止及管轄区域並ニ其ノ変更ハ法律ヲ以テ之ヲ定ム
第五条 各裁判所ニ相応ナル員数ノ判事ヲ置ク



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