08/25/05
大英帝国から英連邦今ではEUの1国に(ポンドの地位低下)
この英連邦を経済面から見たのが、ポンド貨幣の決裁地域として、ポンドを基本としたイギリスの貨幣であるスターリングの通用する地域・・スターリング地域といわれるものです。
武力で支配していた大英帝国の縦糸を、緩やかな英連邦に仕立て替え、その代わり紐帯を確かなものとするために、ポンド貨で共通の横糸にしたものです。
イギリスは、経済ブロック化によって経済的地位の固守に走るのですが、その基本である鉱工業生産力の低下・・本国の実力低下はこうした囲い込みのよって挽回することはできません。
ナポレオンが大陸封鎖したからと言って、イギリス製品よりも良質のものを作れるようになる訳がなかったのと同じです。
その後ポンドの地位低下はとどまる所を知らず、というところでしょっちゅう「ポンド危機」と言うニュースがマスコミをにぎわすのです。
(「ポンド危機」とか「ポンド防衛」がどうしたと言う記事は、私が中学生のころにも新聞に載っていたのを記憶していますが、ここ数十年は、ポンドの世界通貨性がなくなったので、ポンドの下落はニュースにもならなくなって久しいです。)
ポンドの地位低下に比例して、英連邦諸国の紐帯も弱体化していき、今ではイギリス本国自体が連邦諸国間の特殊結びつきよりも、EC加盟を選択せざるを得なくなったのです。
経済の原則に反して、政治的な強制で結束を維持しようとしても長続きしないと言う見本でしょう。
イギリスが自国の権益保護のために旧植民地をどのように再編するかは、イギリスの勝手ともいえますが、そのあおりとして、世界経済が各地でブロック化競争に走るようになったのが歴史上の悲劇の始まりでした。
このスターリング地域のブロック化によって日本は、英連邦諸国に対する貿易から締め出されてしまうのですが、何故かインドだけは、日本に好意的というか貿易関係がつながっていたようです。
これが戦後或いは現在に続くインドに対する日本人の好感情の原因かもしれません。
敗戦直後インドは、日本に対して好意的対応をしてくれたので、慈悲の国のようなイメージを持つ人が多いと思いますが、それだけでは有りません。
関連ページリンク
稲垣法律事務所コラム内:歴史に関するコラム
©2002,
2003, 2004, 2005, 2006 稲垣法律事務所 ©弁護士 稲垣総一郎
Design
/ Maintained by Pear Computing LLC
