08/21/05
文民支配の基礎6(憲法125)内閣2(国権の最高機関?)
その意味で現状を見直しますと、制服組に対する防衛庁官僚の背広組(シビリアンの原語です)の優位性を文民支配と言うようですが、役人の出身大学・・士官学校=防衛大学出身か私立大学出身かどうかは問題ではないでしょう。
出身大学がどこかでなく、官僚がいろんな計画を独善的に立案し実行する今の体制は、結果的に戦前の軍部官僚と殆ど変わらないのではないかと思います。
ところで、最近の高度な経済活動などを見ると、旧来型政治家は専門知識が低いために、入閣しても活躍できないような印象を受ける人が多いでしょう。
しかしながら、専門家や実務に詳しい官僚がそのまま入閣するのでは、前回コラムで書いたように危険だと思うのです。
社会の高度化に伴って、専門家や官僚に頼る傾向が進むのは避けられない時代が来るからこそ、これからは国策の最終決定に官僚や学者を、「学者・官僚ナマのまま」参画させない仕組みを作っておくことが、最も重要になるべきでしょう。
文民支配の必要性に話を戻しますと、元軍人でも、元官僚でも元学者でも、自分で地元の支持を受けて何回も当選した政治家であれば、視野の狭い唯我独尊的思考から脱却できて、人柄に幅のある人だけが潜り抜けてこられるのです。
そうすれば、専門的知識プラスアルファの人材が確保でき、視野の狭い方向への偏向を防げるでしょう。
結局文民支配かどうかの問題は、国政国策の最高意思決定機関である内閣の構成員が、元の職業が何であれ、国会議員でなければならないとすればいいのです。
ちなみに、憲法上は国会が最高の機関となっていますが、いつも書くとおり議院内閣制であるために内閣が事実上国会や最判所の上に君臨しているので、あえて実態に合わせてそう書いているのです。
今回の解散総選挙における小泉総理の主導権と、総理の意向に副わない自民党員=国会議員に対する、支配権の強さを皆さんも実感しているでしょう。
戦後は、憲法上国会が国権の最高機関とされていますが、実際は内閣の意向に副わないと解散=すなわち議員としては失職のリスクに曝されるばかりか、その後の党公認すら得られないので、内閣の意向に殆ど支配される仕組みです。
現在では、内閣が事実上最高の意思決定機関なのです。
憲法
第41条 国会は、国権の最高機関であつて、国の唯一の立法機関である。
第42条 国会は、衆議院及び参議院の両議院でこれを構成する。
第43条 両議院は、全国民を代表する選挙された議員でこれを組織する。
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