08/09/05

検察官12(翻訳の重要性)

同じく詳しく翻訳するならば「Procureur」と検事の違いも、何故正確に使い分けしないのでしょうか?
その制度趣旨が、国民の側・人民の代理人か国家の監視機構かという意味では、日本とフランスでは正反対に違うのに、これを代官(これもまやかしっぽい翻訳です)や代理人と翻訳せずに検事と翻訳し、広く国民に流布させて来たのです。
このフランスの制度は、革命後西洋各国に伝播し、広がっていると言われていますので、西洋諸国の代官・代理人を、日本では検察官や検事と翻訳して国民に誤ったメッセージを与え続けているのです。
何故、こんな僅かな翻訳にこだわるかと言うと、これは結果として、日本とフランスや西洋諸外国の刑事制度は、同じであると誤解させるような役割を果たして来たからです。
いつも言うことですが、講談や物語の庶民に対する影響力は半端では有りません。
まして、フランス文学の読者と言えば、子供でも将来はある程度の知識層予備軍です。
世界中の検事役・・公益代表者は、国家権力の維持のために裁判監視機能を持っているかのような・・・・潜在思想を植え付けるのに大いに役立ったでしょう。
では、フランスやアメリカの大統領を国王・天皇と翻訳していれば、どうだったでしょうか?
そうすれば、世界中が王制だと誤解する人が多くなるでしょう。
「 そんな馬鹿な!」と思うでしょうが、今でこそ王制といえば世襲制が原則でそれ以外は、王でないという固定観念がありますが、それは、日本でそう翻訳して区別してきただけのことでしょう。
「選挙制も、任期制も王制の一態様」と定義すれば、それまでのことです。
実際細かく見ていけば、神聖ローマ帝国皇帝は終身ですが選挙制でしたし、(だからこそ、大空位時代があるのでしょう)ローマの皇帝も終身ではあったものの、世襲とは限りませんでした。
ナポレオンの帝政も終身に意味があったように思います。
国民みんなが、政府の思惑のように世界中が王制だと誤解したままならば、それはそれで、めでたい話ですが、そのうち「王制にもいろいろあって、選挙で選ばれる国もあるんだあ!」となって来るリスクがあります。



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