08/04/05
検察官6(公益の代表者1)
弾正台から検事制度が生れたことを書いているうちに、話が横へ行ってしまいました。
検事は元々フランスの王様の代官として、税金の取り立て執行や刑罰の執行役として発達し、ヨーロッパじゅうにひろがったものだと言われています。
フランス革命でこれが王様の代官から人民の公訴官・・あるいは公益の代表者(今の日本の検察官と同じです)へと脱皮するのです。
これがわが国の検察官制度の先祖であると言う本が多いのですが、私は少しだけ?変わった意見を持っています。
これまで書いて来たように、検察官は弾正台から変身して裁判の監視機能として出発して、治罪法以下フランス法を継受したのはそのとおりでしょう。
その後も裁判監視機構としての職務そのままに、検「察」官として現在に至っているので、思想的源流がすこし邪道なのです。
ですから、これから書いて行く検察官の公益の代表者機能は、フランス法から借りてきた「とって付けた」ようなものでしかなく、実際、殆どやっていないどころか100%と言ってよいほど機能していないのが現実です。
名は体を現すと言いますが、検察官と言う名称を引きずっている限り、関係者の気持ちは刑事事件を担当してこそ本流の仕事であり、これををやりたくて任官したのに・・・というのが、本音でしょう。
そうした心理下にある彼らが、本気で公益機能(すなわち民事です)を果たす気持ちにはならないでしょう。
検事または検察官は、仏文学の翻訳でよく出て来るのですが、検事・検察官に関しては日本にも100年以上も歴史があるので、後に紹介する予審判事と違って、何となくわかっている方が多いでしょう。
しかし公益機能と言われると、余りぴんとこない方が多いのは、それなりの理由があるのです。
©2002,
2003, 2004, 2005, 2006 稲垣法律事務所 ©弁護士 稲垣総一郎
Design
/ Maintained by Pear Computing LLC
