08/12/04

旗本と与力12(カネボウ再生と日本の構造改革のあり方)

技能のミスマッチを考えると、徳川初期に軍人である武士を治安機関に転用するのは、無理があったとわかるでしょう。
それに人間は簡単に死なないので、戦国の気風のある武士が死に絶えるまで、長い期間幕府は乱暴者のエネルギーをそぐのに苦労していたのです。
ちなみに天下のご意見番として、古風な道義にこだわったので有名な大久保彦左衛門は80歳まで生きています。
日本のドン・キホーテでしょうか?
サンチョスの代わりに、粋のいい一心太助がついている点が違うようですが、それだけではありません。
彦左衛門の主張には、多くの現役武士の支持が背後にありますので、幕閣もてこずることになります。
大久保彦左衛門にとっては、犯人捜査などの職につくのは、武士の誇りが許さなかったでしょう。
ミスマッチの問題は、03//03/04「スポーツとは?1」と07/01/04「近代オリンピックの存在意義」その他で、幡隋院長兵衛と旗本白鞘組(旗本奴水野十郎左衛門)の対決その他(武断派と文官(福島正則、加藤清正タイ石田光成などの対立)これまでも書いてきましたので参照してください。
時代の転換期にはいつもそうですが、徳川政権初期には、今で言うところの大きなミスマッチが発生していたと言えるでしょう。
ところで、最近流行のテロとなると、警察の呼び出しに直ぐ出頭すると言うものでは有りませんから、軍事力(制圧力)も必要ですから、軍と警察の中間領域(日本では、全学連華やかなりしころは機動隊)が必要な分野が生まれてきたと言うところでしょうか?
そういえば、全学連のデモ行進がなくなって久しいのですが、当時何万人と言われた機動隊員はどうしたのでしょうか?

郵便の民営化その他組織改革では表には出ませんが、もっとも大きい実際的な問題は、時代に合わなくなった組織を構成する人員の身の振り方の問題です。
組織がだめなときは、その組織構成員も社会的不適合を起こしていることが多いものですから、組織の解体イコール失業問題となるのはやむをえないでしょう。
企業では、不採算部門を縮小して採算部門に順次人員を移行していくのですが、公的団体ではなぜかこういうことに関しては独立独歩で、(税金で赤字穴埋めすると言う意味ではむしろ共同体なのに・・・)人員を移動しません。
その結果、何時までも化石的な無能人間がこびりついたままですから、余計国民の負担・迷惑が大きくなります。
こうして、いざ解体となるとその救済が陰の大問題となるのです。
前回例に出したカネボウは、どういう訳かいつまでも不採算部門がのさばっていて、せっかくうまく行ってる化粧品などの新事業の儲けを食いつぶしてきて、倒産騒ぎになっているのです。
ダイエーなどの倒産企業の流れを見ますと、殆どが、せっかく育てた儲けのある企業を本体の赤字穴埋めのために順次売り飛ばして行き、もう売るものがなくなってからギブアップと言う馬鹿げたパターンです。
いずれも、行き詰まったのは赤字ないし将来性のない本体の人員を、順次儲けのある新規事業にうまく移行出来なかったのが大きな原因でしょう。
日本全体でみれば、トヨタ、キャノンなどの採算事業の儲けを税金で吸い上げて、非能率の時代遅れ産業を保護するために使ってしまい、食いつぶすようなものです。(実際そうしています)
日本が元気なうちに不採算関連は早く整理して、そこで働く国民を化石になる前に現在社会で役に立つ仕事に振り向ける必要があるでしょう。
既成市外地商店街救済のために、お金をつぎ込む補助金行政も廃止すべきです。
カネボウの例は、非効率分野の温存ばかりに血道を上げる政治家の問題点を、白日のもとにさらしたとも言えるでしょう。




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