08/09/04
皇太子妃雅子さまの苦悩 3 と現在の家庭の共通項
今回の皇太子妃雅子さまのストレスも、下々に縛られる極めつきの窮屈さに遠因があるでしょう。
「一天万乗の君」などと奉られても、実際は役人にがんじがらめに支配されているのが皇室です。
05/22/04皇室祭祀令 4と雅子妃殿下の苦悩2 (天皇家の独立)」以下のコラムで紹介しましたが、儀式ばっかりで縛り付ける公式行事ばかりでなく、私的にも、立居振舞一々に「お立場上、○○○でなければ・・・」と言うるさい制約があって、なにから何まで人間的自由がないのです。
私が「天皇家を独立させよ!」と主張するゆえんです。
どこでもサーバントに囲まれた生活は窮屈なものですが、(真のプライバシーはありません)雅子妃にその経験がなかった可能性もあります。
美智子妃殿下のときは、時代が違って、民間からの初の皇太子妃とは言っても、当時はそれなりの家では他人のサーバントに囲まれて育ったものでした。
夏目漱石の旧居を岐阜の明治村で見たことがありますが、あんな小さな家でもお手伝いさんがいたのです。
今は、よほど大きい家以外は、家庭は完全な密室であって他人が入ってくる仕組みではありません。
家を建てると客間を造る人がいますが、実際に他人がくるのは、家を建てたお祝いに来るときくらいで、(今ではこれも流行りません)後は外で出会ってお茶を飲んだり食事するのが普通です。
他人どころか実の親や兄弟だって泊まっていくようなことは滅多にありません。
近所の人も、何かの用で来ても玄関先の立ち話くらいでそれ以上入ることがありませんし、今では玄関までも入ってきません。
ピンポーンとなると、こちらが急いで、門まで走っていく形ですので、(相手にこちらが待ってるから玄関まで来てくださいとは言えません。)私の家の近くではお互い門の外での会話しかしないのです。
要するに今では、殆どの人が他人に囲まれた私生活の経験(免疫)がないのです。
プライバシーの要求が強くなる一方の理由がわかります。
そうは言っても子育てと言うのは、
「中核になる母がいるとしてもグループ社会で担わなければ、子供も親も精神的に持たないのではないか」
と言う素朴な考えを私は持っていますが、別の機会に、離婚・子育て問題のコラムで詳しく書こうと思っています。
雅子妃のストレス問題は、皇室特有の制度上・社会上の問題だけとも言い切れません。
今回ちょっと触れておきたいのは、どんな夫婦でも亭主に対する愚痴・子育ての心配を聞いてほしい場合がありますが、(欠点のない人間はいないのです)皇室では、うっかり愚痴を口外することも出来ないのが大きなストレスです。
お母さん方が、幼稚園の送り迎えなどで、1時間以上も井戸端会議をしているのを笑う向きもありますが、核家族化が進んで社会との接点がまったくなくなった現在の子育てでは、これが結構ストレス解消にもなっているのです。
音羽幼稚園のような殺人事件に発展することもありますが、こうした病理現象があるからと言ってマイナス的な印象ばかり報道するのは、間違っています。
現在核家族社会での母親にとって、井戸端会議、公園デビュウはストレス発散に大きな役割を果たしているものでしょう。
弁護士の行う各種相談会でも、その場で解決できなくとも、悩み事を時間かけて聞いてやるだけで相談者は納得する・・・・・気が晴れることが多いのです。
皇室にも井戸端会議に代わる何かの考案が必要でしょう。
前回は、05/22/04皇室祭祀令 4と雅子妃殿下の苦悩2 (天皇家の独立)」以下のコラムでは、制度上の問題に焦点を当てて書きましたが、それだけでなく、現在社会における家庭問題の凝縮と言う視点からの分析をなおざりには出来ないと思います。
現在の母親は例外なく、家庭生活に(子育て、夫婦関係)不満やストレスを蓄積しているのですが、(これが出生率の低下の大きな原因でしょう。)これの解消方法の検討が、今わが国に求められているのです。
雅子妃の問題は、社会全体の家庭・夫婦問題が皇室の特性から先鋭にあらわれたに過ぎません。
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