08/02/04
電波法(許可基準の恣意性・憲法91)籤(くじ)で決めよう!
電波法ではこれまで書いてきたような、財政基盤、技術、周波数の割り当てなどが審査基準になっていますので、今のところ大臣が好きなように決めればいいという無茶なことにはなっていないようです。
ただし、設置基準に合致しても、電波数が足りず競合したときに、どうするかと言う基準を書いていません。
もともと電波法で規制する必要性は、電波が有限であることにあるのですから、(思想信条をあらかじめ審査するために、許可制になっているとすれば、もろに憲法違反でしょう)法制定の根拠から言えば、1しかない電波について利用希望が競合している2社3社が生じた時に、(設備など客観的基準が同等の場合です)そのうち1社にだけ与える基準を法で定めることこそが民主国家において重要です。
この重要な点について、なんらの規定もなく、郵政大臣が許可するというだけではそれこそ自由裁量・政治権力の自由気ままでよいことになります。
これでは、先進民主国家といえないでしょう。
大臣の裁量権といっても、実際は官僚の意見になるのですから、官僚支配の道具になります。
そこで以下に電波法を紹介しますが、客観的設備などの技術基準が書かれていますが、こうした基準を満たした数社が競合した場合の決定基準がまったく書かれていないのです。
後は大臣の気ままに決めてくださいと言うのでは、権力者に擦り寄るしかなくなりますから、「権力に擦り寄った企業にしか表現の自由を認めない」と言うのと同じ結果になります。
肝腎の決定規準を法で明記しない電波法は、憲法違反ではないでしょうか?
医師法でも車の運転免許でも合格基準まで法で明記していませんが、それは技術基準さえ満たせば、無限大に合格者を出せばいいのであって今年の合格者を何人と限定しているわけではありません。
仮に司法試験のように合格者を限定しても、一定点数までの合格ラインを変えるだけであって、政治家が気に入った受験生だけ合格させる仕組みではありません。
しかし、電波法では8月1日の2のコラムで紹介したように希望者が数社前後しかなく、たぶん設備や技術基準は同等になるでしょうから、政治権力が自由に決められる仕組みでは、日ごろからの食い込みが結果を左右しがちとなります。
私は、8月1日のコラムで書いたように、「籤で決める」と法定すべきだと思います。
「くじ」といえば、素人の思い付きだと馬鹿にする人もいるでしょうが、公職選挙法そのものではありませんが、立候補者の広報順序などをくじ引きで決めているのが普通です。
私が選挙管理委員をしていたときに、このくじ引きに立ち会ったことがあります。
もちろん候補者本人が来るのではなく、その代理人がくるのです。
また野球のドラフト、高校野球の対戦相手の決定など、公平に決めるときには籤を採用していますし、優劣を決める基準がないときには、籤で決めると言う考えは、必ずしも私の素人的非現実的な提案ではありません。
ここで電波法を紹介しておきましょう。
電 波 法
(昭和二十五年五月二日法律第百三十一号)
第一章 総則(目的)
第一条 この法律は、電波の公平且つ能率的な利用を確保することによつて、公共の福祉を増進することを目的とする。
(定義)
第二条 この法律及びこの法律に基づく命令の規定の解釈に関しては、次の定義に従うものとする。
一 「電波」とは、三百万メガヘルツ以下の周波数の電磁波をいう。
二 「無線電信」とは、電波を利用して、符号を送り、又は受けるための通信設備をいう。
三 「無線電話」とは、電波を利用して、音声その他の音響を送り、又は受けるための通信設備をいう。
四 「無線設備」とは、無線電信、無線電話その他電波を送り、又は受けるための電気的設備をいう。
五 「無線局」とは、無線設備及び無線設備の操作を行う者の総体をいう。但し、受信のみを目的とするものを含まない。
六 「無線従事者」とは、無線設備の操作又はその監督を行う者であつて、郵政大臣の免許を受けたものをいう。
(電波に関する条約)
第三条 電波に関し条約に別段の定があるときは、その規定による。
第二章 無線局の免許(無線局の開設)
第四条 無線局を開設しようとする者は、郵政大臣の免許を受けなければならない。ただし、次の各号に掲げる無線局については、この限りでない。
一 発射する電波が著しく微弱な無線局で郵政省令で定めるもの
二 市民ラジオの無線局(二十六・九メガヘルツから二十七・二メガヘルツまでの周波数の電波を使用し、かつ、空中線電力が〇・五ワット以下である無線局のうち郵政省令で定めるものであつて、第三十八条の二第一項の技術基準適合証明を受けた無線設備のみを使用するものをいう。)
三 空中線電力が〇・〇一ワット以下である無線局のうち郵政省令で定めるものであつて、次条の規定により指定された呼出符号又は呼出名称を自動的に送信し、又は受信する機能その他郵政省令で定める機能を有することにより他の無線局にその運用を阻害するような混信その他の妨害を与えないように運用することができるもので、かつ、第三十八条の二第一項の技術基準適合証明を受けた無線設備のみを使用するもの
(申請の審査)
第七条 郵政大臣は、前条第一項の申請書を受理したときは、遅滞なくその申請が次の各号に適合しているかどうかを審査しなければならない。
一 工事設計が第三章に定める技術基準に適合すること。
二 周波数の割当てが可能であること。
三 前二号に掲げるもののほか、郵政省令で定める無線局(放送をするものを除く。)の開設の根本的基準に合到すること。
2 郵政大臣は、前条第二項の申請書を受理したときは、遅滞なくその申請が次の各号に適合しているかどうかを審査しなければならない。
一 工事設計が第三章に定める技術基準に適合すること。
二 郵政大臣が定める放送用周波数使用計画(放送をする無線局に使用させることのできる周波数及びその周波数の使用に関し必要な事項を定める計画をいう。以下同じ。)に基づき、周波数の割当てが可能であること。
三 当該業務を維持するに足りる財政的基礎があること。
四 前三号に掲げるもののほか、郵政省令で定める放送をする無線局の開設の根本的基準に合致すること。
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