08/31/03
住民票の写し交付請求と記載事項証明
ですから、これからは、住民票をくださいと言うのは完全に誤った表現になります。
どう言うことかといいますと、これまでも、住民票自体を役所が、私人にあげると役所に記録がなくなってしまうので、住民票自体を交付(貰え)できませんでした。
住民票の写しを下さいと言うところを省略して、住民票をくださいと言うのでしょうから、役所も心得て、写しを交付してくれたのですが、今後は、住民票の記載事項の証明書をくださいと言うのが、正しい表現になります。
念のため住民基本台帳法を紹介しましょう。
(住民基本台帳の一部の写しの閲覧)
第11条 何人でも、市町村長に対し、当該市町村が備える住民基本台帳のうち第7条第1号から第3号まで及び第7号に掲げる事項(同号に掲げる事項については、住所とする。以下この項において同じ。)に係る部分の写し(第6条第3項の規定により磁気ディスクをもつて住民票を調製することにより住民基本台帳を作成している市町村にあつては、当該住民基本台帳に記録されている事項のうち第7条第1号から第3号まで及び第7号に掲げる事項を記載した書類。以下この条及び第50条において「住民基本台帳の一部の写し」という。)の閲覧を請求することができる。
- 前項の請求は、請求事由その他総務省令で定める事項を明らかにしてしなければならない。ただし、総務省令で定める場合には、この限りでない。
- 市町村長は、第1項の請求が不当な目的によることが明らかなとき又は住民基本台帳の一部の写しの閲覧により知り得た事項を不当な目的に使用されるおそれがあることその他の当該請求を拒むに足りる相当な理由があると認めるときは、当該請求を拒むことができる。(住民票の写し等の交付)
第12条 住民基本台帳に記録されている者は、その者が記録されている住民基本台帳を備える市町村の市町村長に対し、自己又は自己と同一の世帯に属する者に係る住民票の写し(第6条第3項の規定により磁気ディスクをもつて住民票を調製している市町村にあつては、当該住民票に記録されている事項を記載した書類。以下同じ。)又は住民票に記載をした事項に関する証明書(以下「住民票記載事項証明書」という。)の交付を請求することができる。
- 何人でも、市町村長に対し、自己又は自己と同一の世帯に属する者以外の者であつて当該市町村が備える住民基本台帳に記録されているものに係る住民票の写しで第7条第13号に掲げる事項の記載を省略したもの又は住民票記載事項証明書で同条第1号から第12号まで及び第14号に掲げる事項に関するものの交付を請求することができる。
- 前2項の請求は、請求事由その他総務省令で定める事項を明らかにしてしなければならない。ただし、総務省令で定める場合には、この限りでない。
- 市町村長は、特別の請求がない限り、第1項の住民票の写しの交付の請求があつたときは第7条第4号、第5号及び第9号から第14号までに掲げる事項の全部又は一部の記載を省略した写しを、第2項の住民票の写しの交付の請求があつたときは同条第4号、第5号、第9号から第12号まで及び第14号に掲げる事項の全部又は一部の記載を省略した写しを交付することができる。
- 市町村長は、第1項又は第2項の請求が不当な目的によることが明らかなときは、これを拒むことができる。
- 第1項又は第2項の請求をしようとする者は、郵便その他の総務省令で定める方法により、これらの規定に規定する住民票の写し又は住民票記載事項証明書の送付を求めることができる。」
磁気デイスクすなわちコンピュータ化した記録の場合は、写しではなくて、全く別に証明書の発行を依頼するのです。
コンピューターかする前は、記載内容の証明申請があっても、職員がじっくり読み込んで、内容をその職員が理解した言葉で書き直すのですから、時間がかかる上に不完全です。
それよりも、公文書の記載そのものの写しを発行する方が正確で、しかも費用がかかりません。
文字さえ読めれば、前後の意味、解釈が分らなくとも、機械のように筆写すれば良いのですから、末端の職員に任せておいても大丈夫と言うわけです。
その後謄写機が発達したので、なおさら謄本や抄本の利便性が高まったのでしょう。
ところが、コンピューターの発達で、職員が頭を使って読み込まなくても、機械がそのまま読み込んでくれることになったので、記載事項の証明と、謄抄本の作成とには、経費上や技術上の差がなくなってしまいました。
むしろコンピューターでプリントアウトする方が簡略になったのです。
そうなると、写しに結果は似ていますが、原本を写したのではありませんので、記載事項の証明書になったと言うわけです。
発行する役所にとっては。コンピューター化は、合理的なことですが、申請する立場になると、証明申請である以上は、記載事項の何を証明してほしいのかのテーマを決めなければ申請できない理屈になります。
それで、窓口に行きますと、住民票記載事項の中で、本籍が必要か、○○が必要かと言う欄があって、選択しなければならなくなっています。
このころは、けっこう住民票関係の取得は難しいですよ。
破産事件などで、住民票の写しまたは記載事項証明をとってきてもらいますと、必要事項が省略されていたりして、役に立たず、もう一度もらいなおす必要が生じたりします。
これまででしたら、窓口で、欲しいのは、抄本か謄本かを明らかにすれば足りたのですが、証明申請になってくると、住民票の中の何を証明して欲しいのか、自分の希望を明らかにしなければならなくなってくるのです。
漠然と「住民票くれれば良いんだ」と駄々をこねているわけには行きません。
10〜15年以上前の駅では、千円札出して、自分の行きたい駅名を言うと、駅員がさっとその切符を渡してくれましたが、今では、自分で路線表を眺めて自分の行く先の駅まではいくらかなあ?と決めてから自動販売機で買わねばならないのと似てますね。
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