08/28/03

起訴便宜主義5(刑事訴訟法7)と政治的中立

最近は、「検挙者が自民党中心でバランスをとっていないのではないか?」と思われる方もいるでしょうが、簡単に言えば自民党が大きくなり過ぎて、野党は権力闘争の当事者ではなく、どちらかと言うと外野になっていることが多いからです。
実は、これまでも与党政治家が野党とのバランスで逮捕される時は、主流権力者から見て、用済の政治家がいつも逮捕されてきたのであって、今回だけではありません。
フィリピンやインドネシヤ、ペルーの藤森さんのように、現職大統領が、失脚する事態は、我が国では一回もないのです。
ほとんどの場合、時の権力者が、与党内の政敵を追い落とすために差し出すのです。
これまで、国民があまり気にしなかったのは、真紀子さんのように国民的人気がなかったために、犯罪者と言うマスコミの圧倒的な報道で、簡単に抹殺されてしまっただけです。
このように、検察の威力は絶大ですから、政府は、人権派学者のように罪刑法定主義や、令状主義をお気楽に信用しておらず、検察庁支配に必死だったのが分るでしょう。
たまたま、8月19日の日経新聞朝刊の社説には、今、ロシアで、プーチン大統領の意のままにならないどころか、野党に資金援助しているといわれる石油王と言われる人物の周辺に強制捜査が始まった事を取り上げていました。
マスコミの取材に対して、プーチン大統領は、日本の官房長官のように「司法のしている事ですから」と言ったかどうかまでは書いていませんが、多くを語らないとの事です。
権力者は、検察権の行使に影響を及ぼしてはいけないのは当然ですが、だからと言って、権力者が影響を及ぼしているはずがない。だから、権力者は全く関係がないと言えるでしょうか。
こんな変な論法では、小学生でも可笑しいと思うのではないでしょうか?
国民が知りたいのは、影響を、及ぼしているのではないかという事です。
あるいは、権力者が直接影響力を行使しなくても、検察が勝手にその意向を忖度して偏頗な捜査をしていないかという事です。
このように、権力者ににらまれると、すぐ脱税、資金洗浄などで検挙されるのでは、まだまだ、民主化は遠い、不透明な社会だとして、「これでは、安心して投資出来ないではないか」とばかりの論調で、ロシアの政治情勢を、社説でわざわざ批判していましたが、「おやっ?」と思うのは私だけでしょうか?
わが国の官房長官は、プーチン大統領と同様、関知しないむねの発言をして、マスコミは黙ってしまっていたのですが、ここに来て遠い ロシアの刑事事件を、普通の記事でなく、社説と言う最も本格的なマスコミの主張として記載する意味は、なんでしょうか?
言論の自由の無い江戸時代に、大事件があると、わざわざ鎌倉時代に設定しなおして、歌舞伎や浄瑠璃にして喝采を浴びたものでした。(仮名手本忠臣蔵など)
まさか、自分達マスコミは、現政権を批判できないので、遠いロシア政治の批判をして、国民に深読みしてくれと言ってるのではないでしょうね。
私は、検察の独立性維持のためには、検事総長の個人的な人材に頼り、個々の検察官の気概に頼るばかりではなく、マスコミ、世論を通じて、絶えざる監視(これが検察の独立に対する応援になるのです)が必要であると思っています。
文芸評論が、文芸に発達に必要なように、検察批判が、検察の真の応援団になると言うことです。
検察頑張れ!




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