08/05/03
代表者と代理人(民法100)(任意代理と法定代理)
ここで、代表者について少し説明しておきましょうか。
代議士の場合は、選挙民の代理人でなく、代表者であるとの説明を「11/22/02 国会の機能 1」のコラムで書きましたが、その定義は、憲法・政治学的分類でした。
今回は、民法ないし法学的な分類です。
自然人の場合は、無能力とは言え、一応本人と代理人(15歳の子供と親)が2人いることになりますので、法定代理人と言いますが、法人の場合は、ロボットと同じで法人そのもののが意思をあらわすことが出来ないので、誰かの代理としてではなく、法人そのものを代表すると言います。
この違いは、法定代理人との比較でなく、任意代理人との比較を説明すれば、もっと分かりやすいと思います。
ある人が、自分が忙しい場合、誰かを代理に頼んで行ってもらうことがありますが、このときの代理関係を、任意代理人と言います。
頼むかどうかは、本人の意思次第であるばかりか、誰を代理人に選任するか、頼む内容まで本人が任意に決められるのです。
頼む人の自由な意思(任意)によらず、法律であらかじめ代理人や、代理する事柄が(代理権の範囲)、決まっている場合を、法定代理、と言い、その代理人を法定代理人と言います。
例えば未成年者は、法定代理人を通じないで法律行為をしても取り消されてしまいますし、未成年者がその代理人も自由に選任できず、法律であらかじめ、親権者が法定代理人と決まっています。
民法
第4条 未成年者カ法律行為ヲ為スニハ其法定代理人ノ同意ヲ得ルコトヲ要ス 但単ニ権利ヲ得又ハ義務ヲ免ルヘキ行為ハ此限ニ在ラス
- 前項ノ規定ニ反スル行為ハ之ヲ取消スコトヲ得
第824条 親権を行う者は、子の財産を管理し、又、その財産に関する法律行為についてその子を代表する。但し、その子の行為を目的とする債務を生ずべき場合には、本人の同意を得なければならない。
第859条 後見人は、被後見人の財産を管理し、又、その財産に関する法律行為について被後見人を代表する。
- 第824条但書の規定は、前項の場合にこれを準用する。
ちなみに、父母が法定代理人と思っている人が多いと思いますが、父母でも養子に出した時は、養父母に親権が移りますし、離婚したりすると、親権者になった片方の親しか法定代理人にはなりません。
また次のコラムで紹介しますが、親権者であった母が死亡しても、自動的に父親が親権者に復活するものでもありません。
このように、一定の関係にある場合に、法律上の代理権とかなり重なる部分がありますが、名称が違うだけのことがあって、いつも一致しているものではありません。
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