08/03/03
裁判の種類(民事訴訟法 4)
競売申し立てや差し押えが裁判なのか?と言う疑問をもたれる方がいると思いますが、
あるテーマについて、初めッから争いのある場合が、典型的な裁判ですが、そればかりでは有りません。
およそ、国民の権利義務を制限したり、権利を取り上げたりするためには、法治国家として、必ず裁判手続きを経なければ、ならないことになっているのです。
差押さえや競売のように判決が一旦出ていても、そのとおり、執行して良いか否かについては、もう1度裁判所の判断が求められる仕組みになっています。
競売申し立てのように一方的に申し立てた場合でも、相手方には言い分が有る場合が有ります。
申し立て債権額が違うとか、返し終わっているとか、抵当権設定は文書偽造で無効であるとか、いろいろな言い分が発生する可能性が有るので、所有者や債務者にチャンスを与えねばならないのです。
そうした言い分が現実化しますと、その裁判が更に必要となります。
その前提としての競売開始決定や、差し押え決定自体も、裁判官が判断した結果、すなわち、裁判した結果出ることになっています。
裁判の種類(裁判所の公権的判断)は、大きく分けて判決、決定、命令の3種類があると言われています。
口頭弁論手続きを経て、言い渡されるのが判決であり、皆さんが普通にイメージしているものです。
口頭弁論手続きまで、経なくてもいいのが決定です。
既に有る判決に基づく、差し押え命令などがこれに当たり、ある程度問題がないと言うことで、簡略な手続きになっているのです。
ただし、保全命令中の断行の仮処分などは、効力が強力ですので、債務者審尋が100%と言って良い程事前に行われます。
審尋と口頭弁論の違いは、理念的には公開するかどうか、訴訟手続きがきっちり決まっているかどうかなどいろいろ有りますが、実際担当する裁判官や弁護士は、公開の訴訟手続きに馴れているので、事実上訴訟手続きと同様のルールで相手と資料を交換したりしてやっていますので、実際上の運用は、あまり差異は有りません。
家事調停も民事調停も、理念が違っても運用は殆ど違わないのと同じです。
この関係は、「07/16/03 調停の種類 1」以下のコラムで連載しました。
この場合、1人の裁判官が担当しても、受訴裁判所が下すものですから、命令と条文に書いてあっても、法律上は決定と言います。
命令は、受訴裁判所が下すものでなく、受命されたひとりの裁判官が下すものを言います。
ややこしいので、これは、裁判の仕組みや訴訟法の説明のときに、改めて説明しましょう。
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