07/19/08

アメリカドル暴落の恐怖1

実際、アメリカの国際経済における存在の大きさの割りに、アメリカ自身の外貨準備が極端に少ない実情・・・要は借金が極端に大きいこと自体が、既にモラルハザード状態と言えるでしょう。

外貨準備だけで見ると、4兆7000億の負債に対して、700億程度の預金しかないと言う極端な債務超過・・自己資本比率が貧弱すぎる状態です。

国の財産は、会社のようにすべての資産を貸借対照表に記載されているわけではないので、外貨準備だけでは国力を測れませんが、ひとつの短期的ものさし・・企業のキャッシュフローに似た物差しにはなるのです。

1971年8月15日のニクソンショックによる、金・ドル交換停止以来、アメリカはドル紙幣の兌換を停止したままですが、金交換を停止した以上は外貨保有額が金兌換に代わる紙幣価値の保障であるべきです。

私の考えによれば、金とドルの交換を停止しても節度ある姿勢としては、いつでも外貨との交換を出来るように、自国通貨流出量にほぼ整合する外貨準備を備えるべきです。

それでこそ基軸通貨といえるでしょう。

にもかかわらず、これまで見てきたようなドルの垂れ流し状態・・アンバランスが続くのでは、実質的に「ドルの価値を担保するものは一切考慮しないよ」という宣言に等しく、ドルの価値はこの乖離・・流出増に応じて減価していくべきだったのです。

言うならば外貨準備が約67分の1しかない以上は、現在のドルの市場価値が67分の1に下がって始めて外貨交換が保障される・・・均衡するはずです。

実際にニクソンショック後ドルは大幅に下落し、当時1ドル360円だったのが今や100円台に下がっているのですが、その後20年以上もこの100円前後で長年停滞しているのが実態に合っていないのです。

いわゆるレーガノミックス以来、強いドル志向政策が取られ、人為的高金利政策が続き、他方で日本の人為的低金利政策で、ドルの実力以上の相場高が演出されてきたのです。

(07/11/08「低金利政策と国民経済5」で、レーガン政権は公定歩合・14%もの高金利で貿易赤字によるドルの回収を行ってきたことを紹介しました。)

この金利操作の結果、市場に委ねれば、もっとドルが下がっていくべきところ、・・・私の単純な理屈で言えば、上記のとおり現在のドル相場の67分の1に下がっていなければならなかったのに、高金利で下支えしているためにドルは下がらないという安心感から、ドルの海外垂れ流しになっていたのです。

67分の1とは・・実際には複雑な要因があるので、この様な単純計算ではいきませんが、一つの計算式を示しただけです。

 



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