07/17/08
アメリカの累積赤字額1(外貨準備率)
前回見たように、世界全体の外貨準備高が$ 7,208,60900万ドル・・約7兆2000億ドルですが、そのうちアメリカの外貨準備は僅かに100分の1・・71,61300万ドルにしか過ぎません。
(ちなみに、わが国の外貨準備は2008年6月現在で、1兆1549億ドルです。)
世界の外貨準備のうちドルの準備率が65、7%らしいですから、ドルの海外流通(海外債務)が、4兆6850億ドルあまりとなります。
昨日紹介したように、外貨を両替した銀行では、そのままタンス預金・・自分で持っていていても仕方ないので、両替によって入手した円やドルを直ぐに市場で売却するか、これを保有していると決めても、円やドルををそのまま使わずに持っているのは損ですから、その資金の運用に励まざるを得ません。
ある国が、一定額までドルを市場売却しないでドル保有と決めれば、ドル建て債権の購入に切り替えるのが普通です。
円保有と決めた場合も同じく円建て債権の保有に切り替えるのが普通ですが、ここのところ日本は低金利ですから、円で保有するモチベーションが湧き難くなっているのも、円を外貨準備として保有する国や額が減少している原因です。
ですから、世界で外貨準備としてドルが4兆6850億ドル保有されていると言う意味は、ほぼ同額のドル建て債権をアメリカ以外の国が持っていることになります。
全部が全部アメリカ国債やGSEと言われる政府系機関債ではないでしょうが、各国政府の資金運用は安全志向ですから、ある国(たとえばアメリカ)の外貨を保有する場合その国(たとえばアメリカ)の国債や公社債にシフトすることが多いから、大方がそうだろうと見ていいでしょう。
外貨準備額がその国に対する各国政府の公的債権額とすれば、アメリカの保有する外貨との差額、4兆6000億ドル前後が、これまでの累積赤字ドルの垂れ流し分と大雑把に言えるのではないでしょうか?
これに対してアメリカの外貨(ドル換算)準備=対外債権は716億ドルしかないのですから、世界が一斉に回収に動けば、その殆ど全部である4兆6000ドルあまりがユーロや円などに換えることが出来なくなります。
以上の数字は各国の発表時期が数ヶ月〜半年単位でずれているので、その間に残高やドル換算相場が動いているのでその額も少しずつずれますが、大方の傾向数字としてお読みください。
取り付け騒ぎに対して、急いでドル紙幣を印刷してユーロを買おうとしても、そのときには世界中がドル交換を受け付けませんから、意味がないのです。
ちなみに、仮に財務省証券・・さしあたり問題になっている住宅抵当公社(GSE・・政府支援機関)関連の取り付け騒ぎが起きたときには、アメリカは基軸通貨国ですから、いくらでもドルを印刷すればいいだろうと巷で言われていますが、上記のようにそのときには、既にそんな状況ではなくなるのです。
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