07/16/08
金利政策の効罪3(アメリカの赤字累積)
この低金利政策の結果、貿易黒字なのに円安が固定されますから、(一種の為替介入です)為替相場の変動を介する貿易黒字の修正が自動的に行われなくなり、却って貿易黒字が増え続けることになったのです。
また、この逆に貿易収支の赤字国も資金還流を目指して必要以上に長期に高金利を続けると、上記の逆で、貿易赤字額以上の資金還流が続くので、あたかも貿易黒字で資金が積み上がったのと同じ結果になって、いつまでたっても自国の為替相場が下がらず、逆に上がってしまいますのでもっと貿易赤字が広がります。
(実際の国際経済は、もっと多元的ですが、)以上の関係を、日本とアメリカに当てはめれば分かりよいでしょう。
政府が金利動向に権力介入する現在の制度は、国際的に公認されて来た制度でわが国特有のものではありませんが、私に言わせれば世界中が間違っているのです。
せいぜい、臨時緊急避難的短期間の乱高下の制限枠にとどめる程度に政府機能を限定し、その他の大きな流れは市場に委ねるべきでしょう。
明治以降の大きな政府信仰(日本に限りませんが・・・)は、大間違いです。
アメリカは貿易赤字を減らすためには、自国の金利を下げて、日本に金利を上げてもらって円資金を還流させて、円相場を吊り上げてもらった方が有利ですが、その代わり資金の日本への還流が起きてしまいます。
資金還流によって、アメリカがドル安になっても、その効果で貿易黒字になって資金が溜まるまでには、結構時間がかかるのですが、日米の金利差が逆転すると資金の引き上げは素早いので、アメリカは、その間の資金繰りに困って、デフォルトになってしまうので、それも出来ないのです。
こうしてズルズルと貿易赤字を続けるしかないアメリカは、一旦借金生活になると借金を打ち切れなくなって、借金地獄に陥っているような国です。
EUが、金利上げに動いているのは、EUでは日本のようにアメリカの財務省証券や公的資金をそんなに買わされてないから、ドル資金の大幅引き上げ・・回収につながらないので、気楽に出来ることでもあるでしょう。
借金の借り替え・・さら金地獄のようなアメリカは、いつか破綻するしかないと言うのが私の考えですが、そうなると現在どのくらいの借金になっているかが気になるところです。
過去何十年にも及ぶアメリカの累積赤字・・ドルの垂れ流しがどのくらいになっているかを見るには、過去何十年間のアメリカの国際収支表とにらめっこをしなくてはなりませんが、現在の世界全体の外貨準備高を見ると、正確ではないまでも、おおよそのことが分かるのではないでしょうか?
外貨準備とは、上記のようにその国の外貨そのもので持っているのではなく、その国の債券を購入して持っている数字のことですから、モロにその国に対する債権額を表すからです。
関連ページリンク
©2002,
2003, 2004, 2005, 2006, 2007, 2008 稲垣法律事務所 ©弁護士 稲垣総一郎
Design
/ Maintained by Pear Computing LLC
