金利政策の効罪1
現在のわが国の社債相場を見れば、株式購入者に対して、1〜2%も配当すれば文句ないだろうと言う企業運営がまかり通っていることが分かります。
それ以上配当するくらいなら、社債発行で資金を調達した方が、企業経営に口出し出来ない(うるさくなく・・株主権もないので)ので簡単だからです。
昨年までのアメリカのように公定歩合が5〜7%となれば、いやでもそれ以上の配当性向がないと株式を買う人がなくて、株は暴落してしまうでしょう。
(金利より安い配当では株を買うよりは、預金に流れます)
いまの日本は、アメリカなど高金利国に比べるとただみたいな仕入れ価格で仕入れて競争しているので、同じ規模の工場投資をするにも日本企業は投資コストが諸外国の企業よりも安く済んでいるのです。
外国への工場進出資金も、低利の日本で借りた円を持ち込んで現地通貨に両替して現地で使うだけですから、(これが円安・過剰流動性の根源です)アメリカで高金利の資金調達しているアメリカ企業よりも格段の有利さがあるのです。
ロシア中国その他への進出企業も、日系企業はこうした低金利資金を元手にして高金利資金の国から来た企業と競争するのですから、きわめて有利です。
ただし海外立地は、あまり大量に円を持ち込むとその反動で(ただし、時間の経過が必要です)円相場が下がるので、たとえば100万ドル相当の円を持ち込んだつもりが現地で両替すると97万ドルにしかならなかったりすると、結果的に約3%金利上乗せになったのと同じ・・長期的には世界平均金利相場に収斂されてしまいます。
もっとも国内立地企業は、低利で安直に経営出来るうえに、円安になれば輸出競争上も有利ですから、国内立地誘導政策になります。
以上のように日本企業は他国に比べて下駄を履かせてもらって競争しているようなものですから、経営者もしっかりしないし、(こんな企業の株を怖くて誰も買えませんよ!)イザ国際水準の金利になると赤字続出・・倒産続出ではないでしょうか?
しかし、いつかは、わが国も国際水準の金利にならざるを得ないのですから、本気で、実購買力以上の消費を抑制し、健全な社会に戻す気ならば、超低金利政策を1日も早く卒業して、通常金利あるいは高金利政策に徐々に切り替えるべきです。
ついでに、いつかはわが国も国際水準の平均的金利国になるしかないと書いてきましたが、本当にそうなるのかどうかについて、低金利の経済的基礎を考えてみましょう。
物の価値は需要と供給の関数で決まるとすれば、結局は円と言う商品が日本ではだぶついていて需要が弱いから、放っておいても低金利にならざるを得ないのです。
前回紹介ししたように、超低利の社債発行でも買い手がつくのです。
円がだぶつくのは、長い間貿易黒字で稼ぎ続けているからでしょうが、貿易・交易とは商品がだぶついていて安い地域で仕入れて物資の不足しているところに持って行くことだとすれば、お金・・商品が余っているところから足りないところ・・この地域では高金利でも借り手がいます・・へ持っていくのは当然の運動です。
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