07/14/08

低金利政策と消費金利の無関係性(サラ金等の取り込み1)

わが国のゼロ金利プラス円紙幣大量発行が、円キャリー取引を通じて、各国の紙幣への両替需要・・結局は現地国の紙幣大量発行の強制となって、世界中の過剰流動性を引き起こし、だぶついた資金が行き場を求めて資源に集中したのです。

プラザ合意以降のわが国国内だけの過剰流動性(平成バブル)のときは、無資源国ですから、土地や絵画ゴルフ会員権などの投機にしかいかなかったのですが、これが円キャリー取引によって海外にばら撒かれる時代になると資源投機に向かってしまったのでしょう。

この辺の原理については、03/09/08「円の量的緩和と国際的過剰流動性(キャリー取引)」前後で書きました。

以上のようにわが国では、長期にわたって低金利政策を採用してきましたが、信販・貸金業界だけは、公定歩合の上げ下げ、あるいは準備預金率の変動に関係がなく、これに連動しません。

(これら業界は日銀・金融当局の市場操作・・間接統治になじまないのです)

政府がせっかく購買力増につなげるために金利下げを演出しているのに、金利下げ動向に一番敏感なはずの階層・・消費者金融顧客層が、サラ金や信販業界に高金利で吸い上げられているのでは、ザルから水が流出しているようで、金融政策効果・・購買力増を図る効果が減殺されていたのです。

05/06/03「低金利政策は憲法違反?1(資産の強制移転と憲法学)」でも、少し書きましたが、国民の多くから低金利で資金を吸い上げておきながら、銀行はこれを信販やサラ金業界に貸して、サラ金や信販業界はこれを元手にして従来どおりの高金利で貸していた(若干金利低下はしていましたが、最近まで20%台後半大手で23%前後で安定していました)ので、末端の借りる立場では少しも金利が下がっていないという結果になっていたのです。

日銀の政策委員会が開かれると、年利0,25%程度の金利の上下があるかどうかについて、マスコミで大騒ぎしていますが、この程度の微々たる上下が年利20〜30%に及ぶ高金利の借金にどれだけの影響力があるか、ちょっと考えれば分かるでしょう。

これでは、金融政策当局が彼らにコケにされているようですから、威令がいきわたらないと怒りますよ・・・?

ここ何回か書いていますが、金利しだいで消費動向を決めるべき肝腎の借金層の大半が消費者金融の顧客ですが、彼らは日銀による公定歩合操作に関係なく29%前後の金利を払い続けていたのでは、政府・日銀はどの階層をターゲットに金利政策をしているの?と言うことになります。

低金利政策は、預金者が損するだけで、消費者個々人では誰も得していない変な政策・・端的に言えば、国民の金利負担を和らげるのではなく、銀行や貸し金業者の仕入れ値の強制低下・・救済策にしかなっていなかったのです。

 



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