07/12/08
低金利政策と国民経済6
従来の常識的考えでは、「低金利では物価が上がるし、高金利では経済が立ち行かなくなるし・・」と言うジレンマというところですが、私の意見によると、アメリカだけではなく、わが国でも高金利で困る人は今では、意外に少ない筈です。
高金利で困るのは、膨大な国債を発行している政府と競争力のない不健全な企業だけかもしれません。
(この後に書きますが、サラ金の顧客層も低金利か高金利かは公定歩合の問題ですから、サラ金や信販系の顧客には関係がなく高金利のままだったのです。)
わが国の場合、超低金利を続けても、この間に低金利で助かって良い思いをしたのは、国債を大量発行している政府と不健全企業だけだったでしょう。
07/05/08「低金利政策と国民経済5(投資判断の尺度)」で書いたように、低金利だけでは投資意欲(需要の有無が基準です)がわきませんから、その他の人々は損をする関係だったから、海外資金逃避が起きたのです。
また、低金利でも輸入物価の値上がりに悩まされなかったのは、たまたま近隣の超低賃金国よる超低物価輸入品・・・デフレ圧力に悩まされている状況だったから運がよかったのです。
日本の何十分の1の賃金水準国が直ぐ隣にある状況では、1割や2割円安になって、輸入物価が1割や2割あがってもなんらの影響もなかったからです。
ただ、低金利で行き場をなくした円が世界中を回っているうちに、資源高騰に火をつけてしまって、日本も困った状況になってきたので、いつまでも低金利政策を続けるのは、マイナスばかりになってきます。
ことは、ここに書いているほど単純ではありませんが、正確を期して・・複雑化すればきりがなく、結局ちょっと読んでいたのでは分かりにくいので、ここはグローバル経済下一応の原則的効果を書いているのです・・・。
そこで、7月4日の議論・・低金利政策の功罪に戻しますが、無借金のボーダーライン層は、金利が下がっても利払い減少の恩恵はありませんから、低金利政策の結果物価の上昇分だけ購入費が不足しますので、本来不景気で下がるべき物価が逆に上昇した分だけマイナス・・ギリギリの生活層は借金生活層に転落してしまうことになります。
とりわけ不景気下の低金利政策は、無借金の低所得層・・残業代の減少や仕事の減少(手間受けや現場の受注減少)がまともに来る階層です・・(管理職層は、元々残業代がないし、簡単に収入が減らないのです・・・)が、彼らにとっては、収入減と物価上昇のダブルパンチですから低金利政策は2重苦となります。
ですから、低金利政策は、ボーダーライン層の転落を誘導する・・借金生活者の増加政策であって国の将来にとってマイナスです。
7月4日に書いたように、高金利政策は、借金層にも金利生活層(逆資産効果のある階層を除く)にも中立ですが、低金利政策のときにだけ借金層には中立・・実はサラ金は公定歩合の上げ下げに連動しなかったので、借金生活層にとっても、無借金層や金利生活者にとってもすべての生活者には不利に働くのです。
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