07/11/08
低金利政策と国民経済5
ところが、いわゆるレーガノミックスの時には、それほど金利が高くなかったので、最初のころには資金が集まらなかったのです。
仕方なしに高金利政策を採用し、レーガノミックスの最高利のときはなんと年利14%まで上がって、世界中からようやく財務省証券の買いが集まるようになったといわれています。
この14%と言うのは、末端金利ではなく中央銀行の金融機関に対する貸出金利である公定歩合・・または誘導金利ですから、恐るべき高金利の国でした。
以来アメリカは、すこしずつ金利を下げてきましたが、諸外国に比べて相対的に高金利を続けたので何とか、財務省証券の継続的購入を維持してこられたのです。
これによって、巨大な貿易赤字の累積にもかかわらず・財務省証券の売りに対応s手導入した外貨を元手に国民に分配し国民は海外投資・・金融収益を得てこられたのです。
・・財政赤字とは、国民から吸い上げた税よりも多く政府が支出することですが、同時に貿易赤字なのですから、その資金源は海外からの還流資金・・財務省証券の売却金になります。
昨年夏ころまでは年利7%台(FF誘導金利が5,5%)だったのですから、日本の金利に比べてどんなに高かったか分かるでしょう。
日本では、公定歩合がゼロ金利でも、一般的銀行融資金利は4〜5%前後ですし、住宅ローンは多分5%前後ですから、公定歩合が、14%と言えば末端金利の高さは想像がつかないくらいです。
ですから、アメリカでは消費大国と言われているマスコミ報道からすると意外ですが、わが国よりもに消費者金融に頼る人が少なく、金融資本で食っている人の方が多くって辻褄が合っているのです。
アメリカでは、金利が高い方が、国民の多くにとって得な社会なのです。
もしも、低金利→ドルの下落傾向が始まれば、アメリカ財務証券を買わせるどころか、その取り付け騒ぎ・・超大国アメリカのデフォルト騒ぎに発展しかねません。
実際には、アメリカは基軸通貨国ですから、いくらでもドル紙幣の発行を出来るので、直ぐにはデフォルトにはならないでしょうが、そうなればドル相場は大暴落・・基軸通貨国の地位はおしまいです。
そうなると、国民は貿易で稼いだ限度しか輸入できなくなるので、今までのような国際的借金による贅沢が出来ませんから、大変な事態です。
アメリカがデフォルト直前の屈辱を回避するには、強いドルであり続けることが必要ですが、ここで、ドル高を維持するための高金利プラス緊縮政策を採用できないところが、つらいのです。
これまでのアメリカの高金利政策は、緊縮政策ではなく海外から資金を還流させるための方便だっただけです。
言うならば、低所得者が家計緊縮のためではなく、もっと消費するために高金利でもいいからと高利貸から借金を続けているのと同じです。
今回のオバマ対クリントンの民主党の大統領候補の選出経過から見ると、国民に厳しい選択を迫る緊縮政策を掲げることの出来る政治家はいなくなるでしょう。
関連ページリンク
©2002,
2003, 2004, 2005, 2006, 2007, 2008 稲垣法律事務所 ©弁護士 稲垣総一郎
Design
/ Maintained by Pear Computing LLC
