07/10/08
貨幣の先進国への還流3
そのことによって、原油需要国の購買力が上向いて原油を買い続けない限り、高価格を維持し続けることは不可能です。
もしも、金融引き締めもしないで、製品価格への転嫁(結局インフレ競争です)も進まないと、暴落するはずです。
しかし、先進国が貿易黒字で溜まったお金を貿易赤字国に借款として還流させて、自国製品の購買力維持に努めていたことを、06/27/08「金融商品の長期化・複雑化1と詐欺罪(刑法100)」で少し書きましたが、産油国が資源価格の高止まりを図るために、同じことが、形を変えて(後進国であった)産油国から先進国へ行われる時代になるのです。
この場合は借款ではなく、株式・債権投資という形になります。
製品価格のアップによって外貨を還流させるのも、投資してもらって還流するのも、お金が手に入って購買力を維持できる点では同じですが、長期的影響力では大違いでしょう。
製品価格転嫁によって、資源国に吸いとられた資金を回収するならば、先進国にとっては(インフレになる点を除いて)健全ですが、売上金でも借りた金でもお金の利用価値は同じだとばかりに、アラブやロシアの国家ファンドから巨額の投資を受け入れてしまい、彼らが大株主になった場合を考えれば、大違いです。
資金拠出を受けた企業は、事実上その国の支配下に入ることになってしまいます。
東証を開かれた市場にするのはいいですが、トヨタやソニーの株主の大多数がアラブやロシアのファンドになっているのでは、何のために世界に工場を展開しているのか分かりません。
言うならば、せっかく育てた自国の企業を産油国に売却してしまったのと同じす。
もっと分かりやすく言えば、創業して成功した会社を丸ごと誰かに売ってしまえば、創業者は、その企業に何の関係もなくなるのです。
アメリカは、そんなことは許さないとばかりに、日本に対するのと同様に、企業投資ではなく、財務省証券だけを買うように要求するのでしょうか。
財務省証券ならば、債権者は、債権を行使するだけで何の意見も言えませんし、何の発言力もありません。
アメリカは債務が大きくなり過ぎれば、ドルを倍額発行してドル価値を下げれば、債務は事実上半額になります。
基軸通貨国とは、江戸時代の藩札を発行している大名家や幕府の町人に対するような権利です。
実際、アメリカの財務省証券(国債)の多くは、こうした形で購入されて、ドルが還流しているから、アメリカは長期にわたる財政・貿易赤字の継続(もう30年くらい続いている印象です)にもかかわらず、外国から政府が借金して、これを財政赤字で国民にばら撒き)大量消費社会・・・・贅沢をして来られたのです。
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