07/06/08
資源高騰と価格転嫁の必要性1
しかしグローバル経済下の現在では、所得分配の問題を金利政策で行うと、輸入物価上昇という副作用が起きるのです。
金利と物価の関係は、閉鎖された従来の一国経済学の延長だけで考えるのは、間違いです。
従来の国内だけの経済では、国民や資金は海外に逃げない・・とらわれている前提でしたから、不景気=物が売れずに値下がり→投資資金需要の低迷→低金利→購買・投資意欲の向上→景気の持ち直しのパターンだったのです。
しかし、今の先進国は資金の潤沢な時代ですから、この低金利政策は借金の多い人にしか効果がない上に、・・この後に書きますが、銀行融資を受けている事業者には延命効果・・恩恵がありますが、サラ金など消費者金融には低金利政策は、そのままの効果が及ばないので、意外に消費財の購買力が上がらないのです。
他方で、グローバル経済化では、国際経済の関係で、不景気下の低金利政策はドル安→輸入物価の上昇・インフレ・・スタグフレーション(景気の持ち直しまで行かない不景気のままでの値上がり)→株価下落という古典経済学では予想外の事態となります。
ただし、不景気でお金がないのに値上がりするように見えますが、不景気対策として国内で大量発行した紙幣は資金需要のない国内を脱出して、高利回りを見込める原油・資源産出国へ移転しているのであって、地球全体をひとつの国としてみれば・・総体としては貨幣がだぶついているのです。
わが国でも、だぶついた資金がキャリー取引で海外に流出して海外投資に向かっているし、個人でも、金利の安い国内銀行預金を嫌って、海外銀行預金や海外投資する時代です。
今や低金利政策で余裕のある階層から、貧困層へ所得移転しようとすると国民は資金を海外逃避してしまい物価上昇だけが残り、他方でほんとの貧困層はサラ金に借りていますが、これは公定歩合や準備金率の上下には直接的関係がないので、低金利の恩恵を受けない関係です。
しかし、これも短期(グローバル化したので効果が出るには、従来基準で言えば長期を要しますが、地球規模の大きさから言えばまあ、短期の部類でしょう)の問題であって、長期的には、補助金の支出・内部留保の取り崩しも続きませんから、不景気にもかかわらず輸入物価が上がれば、購買力の関係で自然に輸入が減少し、国際資源相場も需要不足で下落していく筈です。
そこで、高金利政策こそが正しい政策のはずですが、国民・・・特に低所得層に対しては、耐乏生活を強いることになるので、政権にとっては厳しいことから、この政策をとりづらいのです。
月収100〜200万円もある人にとっては、ガソリンが200円になっても痛くも痒くもないでしょうが、ぎりぎりの生活層には、大きな出費増です。
そこで、どこの国でも、低金利政策だけではなく直接の補助金である、ガソリン・灯油に対する補助金制度その他で苦痛緩和しようとするのですが、これではいつまで経っても、購買意欲が衰えないので高騰した原油相場・ガソリンは下がりません。
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