07/04/08

低金利政策と国民経済2

いまや、日本の上場企業の4割が無借金どころか、超過資金を抱えていると言う集計が6月25日の日経新聞朝刊に出ていました。

また、上場企業の借金率は3割に過ぎず、今後到来する高金利社会に対する適応力は上がっているとの記事も、4〜5日前に出ていました。

無借金経営が多数を占めるこの時代・・個人的にも高齢者が増えて金利配当収入に頼る人が増えたこの時代には、金利さえ下げれば、みんなが幸せ・・利益を得る時代ではありません。

むしろ、金利生活者の金利収入を減らし、堅実に生きている低所得層で無借金生活者を苦しめる害の方が大きくなっているのです。

資金が潤沢になったわが国で、明治以降の慣習のまま、不景気→無批判に低金利政策ばかり続けるのは、時代遅れというべきです。

平成のバブル崩壊以降の経済政策も、超低金利政策とローンの長期化の組み合わせで消費者破綻の先送り・・購買力維持をしてきただけで、その経済政策自体は少しも変わっていないと見るべきでしょう。

こうして不景気の波が来る都度、ボーダーラインにいた階層(無借金の最下層プラスちょっとした金利生活者)が、残業代や手間受け仕事の減少・金利減少などで購買力不足になるのに、低金利政策で販売価格の下支えする結果、製品価格は同じ割合で下がらないので、その差額分だけ苦しくなって借金生活に組み込まれてきたのです。

(不景気で残業代が減ったり仕事が減っても、その分だけ物価が値下がりすれば、本来借金しなくともすむのです)

不景気で困るのは、借金生活者だけでなくぎりぎり借金しないで頑張ってきた階層も同じ(残業代の減少・失業その他)ですが、低金利政策は、上記のように物価の値下がり防止に働くために、却って、最下層の無借金層には収入減の効果だけになります。

政府による金利操作は、特定階層(無借金層や金利生活者)の犠牲による特定階層(借金層)への補助金となっていたのです。

不景気が来たときに政府が、金利操作せずに市場の動きに任せる方が、全国民に公平な結果になると言えるのです。

市場の動きに任せておいても、不景気で売り上げが減れば、工場新設や新規出店のための投資資金・・健全な資金需要が減りますので、この面では自然に金利が低下していきます。

他方で、赤字企業では、資金繰り・・・後ろ向きの需要が発生しますが、市場実勢金利はこれとのせめぎあいに任せればいいことです。

企業金融でも、赤字補填のための資金需要は、家計赤字でのサラ金需要同様に、本来不健全・・社会から淘汰されていくべき対象です。

個人=自然人の場合は、淘汰・・社会から抹殺するわけには行きませんので、生活保護その他で保護する必要がありますが、赤字企業・・すなわち同業他社よりも技術レベルが低いか非効率という意味でしょうから、これを温存していても、社会には何の意味もないどころか、むしろマイナスです。

 



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