07/30/07

相続税法58(贈与税の非課税財産2)

話がまたそれていきますので、非課税財産に戻します。
非課税範囲のうち親子の生活援助は、そもそも贈与といえるかどうかすら疑問ですから、(親が子の面倒を見るのは義務でしょう)これに対する非課税は、当然の論理を確認しただけと言えるでしょう。
ただし、相続の先取りとしての親子の贈与が一番多いのですから、その境界は実はあいまいです。
後に民法の贈与のコラムで書きますが、そもそも他人間の贈与などは本来ありえないと言えば極論ですが、怪しいことが多いのです。
(たとえば、贈賄すれすれなど・・何らかの見返りの予定されない贈与は皆無に近いのです。「ただほど高くつくものはない」と昔から言います。)
ですから、贈与対象者は、親子間・・相続人とダブるので、実際の認定は微妙です。
その他の非課税は、事業所税の非課税範囲のコラムで書いたと同様に、民主的かどうかという意味で問題があります。
たとえば、第21条の4の特別障害者に対する信託受益の非課税ですが、これらは直接の贈与を非課税にすれば足りるのであって、信託の場合に限定する必要性がありません。
直接の贈与だと税がかかるのに信託銀行を利用すれば無税というのでは、たぶん信託業界育成のために?の政治的圧力で挿入されたものでしょう。
もちろん官僚の言い分は、個人間では不明朗になるが、一定の規制に服する信託業界なら信用できると言う大義名分があるのは当然です。
ここでいいたいのは、あるいは、私のコラムでいろいろな制度を簡単に批判していますが、それぞれに官僚には合理的な言い分があって制度が出来ていることは当然です。
しかし、そうしたことを一々紹介しませんが、結果としてこう言う不都合がおきていると言う意味で制度批判を書いていることをご承知ください。
話を戻しますと、非課税制度には、それなりに理由があるとしても、結果として特定業界の保護政策になっていることが国民に分かり難くなっているのが問題なのです。
7月22日・・・1「事業所税8(地方税法7)非課税範囲」のコラムで書きましたが、このように、非課税範囲の規定は不明朗なことになりがちです。
障害者であろうとなかろうと、選挙資金であろうとなかろうと非課税にせずに、別途保護費や補助金の支給を充実するかどうかを明確にして、国民に分かりやすくすべきでしょう。
年金納付義務の免除なども同じで、年金赤字の意味が、分かり難くなっているし、福祉予算もあちこちに分散していて不明瞭です。
教育や医療施設、あるいは老人施設も、払うべき税は払い、補助すべきはするとした方が教育経費、医療経費その他も国民にわかって合理的です。



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